ピアノレッスン第20回|こうしてちょっとずつ「終活」しているわけで
この一週間、ピアノの練習時間は最低記録を更新して、平均たったの59分/日しかやってなかった。
まあ、まだ母指CM関節症も治りきっとらんし。
てか、クズマンション売ることに必死こいとって、不動産屋しらべるとか、なによりも5年間そうじしとらんかった汚部屋の大そうじで、ぜんぜん練習できなかった。
あのさ、某芸大行く学費つくるためにマンション売るのに、肝心のピアノ練習せんでどーすんのっ?
それでも、しおしおとレッスンにおもむく。どの曲も超低速でしか弾かれへん。
●ハノン9番 → 合格。
▼ハノン/イ短調音階。ぜんぜんダメ。フォーム悪すぎ。
音階、むずかしいわっ!
練習は楽しかったんだけど、見ていただいたらホンマあかんかったわ。
こりゃ、真剣に動画撮って、ちゃんとフォーム直さんといかん。
▼ツェルニー30番-29番 → 合格
先週、先生から「親指に負担がかからないのを軽く練習してください」と言われていたので、この29番をやってみた。
こっちも音階なんだけど、切れはしの練習だからか、なぜか合格した。でも、むっちゃゆっくりだけど。
▼インベンション15番 → 合格
超低速でしか弾かれへん。おまけにぎょーさんまちがえた。
う~ん、う~ん、どうして合格なのかわからない。
一日あたり1時間しか練習してないから、自分で弾けてないのがよくわかるんだけど、いろいろ合格になっちゃって、ふうん?
でも、合格してもらえるのはやっぱりうれしい。先生のご判断なんだから、ワシはなにも考えへんでええねん。
親指も治ってないし、持っていってる曲も少ないし、レッスンの合い間に先生とお話できるのが楽しいのう。
今日は、ついうっかり「小学生のときに習ってた先生、毎回ずっと怒ってた」とグチをこぼしてもうた。
ホントにね、いっつもブチ切れ状態で怒ってはったんよ、あの先生。
ま、ワシがアホやったからね。練習せんし、アタマ悪いし。
で、いまの先生に「私がアホすぎるから、あんまり教える気がしなかったんだと思います」とか言ったら、先生「えーっ! そんなことはないでしょう?」
そして、先生ご自身が子どものときに習われていた先生のお話とかをうかがった。
そんな話ができることって、よく考えたら生まれてはじめてだった。
44年まえ中学1年のとき、突然ピアノをやめることになって……、ワシはやっぱり相当ショックだったんだね。
ピアノのことは、今年3月カウンセラーO先生に個人カウンセリングを受けて、だいぶん話せたと思っていたけど、まだ足りなかった。
なんで、子どものときに習ってたS先生はあないに怒ってたんやろ?
もっとちゃんと練習してたら、やめないですんだのかな?
親が「やめます」って言っても、S先生が引き留めてくれたかな?
それで、つくづく思うんだけど、ワシの人生ってどうやらその「13才」で止まっとるんだわ。
まあ、そのあたりで人生止まっとるヤツって、結局親離れしてない証拠なんだけど。
けれども、じつはいまのピアノの先生がカウンセラーのような役割を果たしてくれていて、なんかちょっとずつ時がすすんでいる。
ずーっと未解決だった問題が少しずつほどけてきている。
ふと思ったけど、ワシ、S先生のこと、ホントは大好きだったんだなあって。
怒られてばっかしで一度もホメられたことないけど、でも好きだったんだ。
そう気づけてほんとうによかった。
じゃあ、いまワシはなにをしているのかというと、結局のところ「終活」をやってるんだと思う。
もうそろそろね、別の世界へ移る準備にかかってるんだ。
まずは「13才→57才」の作業をせんといかん。
それを一気に片づけて、つぎは別次元へ向かう段取りだね。