あっという間に「アレな結果」|Aさんとお食事に行ってきた その4

Aさん(推定40才の男性)が「ああそうですよね。ひとりだしね」と言ったときの、ちょっと感に堪えないといった話しかたは、本当に真心がこもっていた。

なんだろう、たぶんきっとAさんの本質的なやさしさの表れだと思う。たしかにそういう感触だった。

しかしあまりにもみごとに同調した話しぶりとうなづきだったので、うっ、これは使えるっ! こんどカウンセリングやるときにぜったいマネしたろうとひそかに思った。自分が心動かされたときの「口調」とかはマネさせてもらおう。

てか、私はAさんのお話を傾聴するつもりで来たのに、いつの間にか立場が入れ替わって、Aさんが「なんでもお話聞きますよ。どうしたんですか?」というモードになってくれていて、いやあ、Aさんってそういう心づもりでごはんに付き合ってくれたのかと感慨深い。


つまりね、そういう心づもりのひとが相手の話に耳を傾けると、あんなふうにまるで名カウンセラーのようなうなづきとことばが出てくるんだなあ。

ともあれ、今日は「Aさんに自由に話してもらって、Aさんの魅力を発見したい」と思って来たので、私はAさんに「どうですか? 相変わらず忙しいんですか?」と尋ねた。

で、ちょっと待て。いま振り返ってみると、Aさんがせっかく心配してくれたのに、私はそれに対するお礼をまったく言っていなかった。そもそもAさんのことばに感動はしたけど、感謝はしていなかった。そのことをたったいま気がついた。

コレやっぱりね、「ひとの好意」を反射的に振り払ってしまっているね。もちろんうれしいという気もちもあったけれど、いやいや、私はまだ一筋縄ではいかない。


いまよーくオノレの心を検分してみたら、まだ「スネ」が残っていて、「いやべつにひとりでも寂しくないよ。そんなふうに決めるなや。私はこれからあんたの話を傾聴したるねん。ありがたく思えや」とかポロポロ出てきたわ。

ぜんぜんすなおじゃねーしっ! なんちゅー上から目線っ! 私は傾聴ですら戦う武器にするつもりじゃん! なにやる気満々になってんだよっ?!

あう……これ、かなりヤバいで。なんかまだまだビリーフてんこ盛りだ。ダメだ。このままじゃだれともうまくいかないよ。どうしたら純粋になれるんだろう?(そりゃビリーフリセットやれよ)

……というのがたったいま現在の心境だが、とりあえずAさんとの顛末を書いておく。


私がふてぶてしくAさんに話を振ったもんだから、Aさんは、仕事がたいへんな様子をぽつぽつ話しはじめた。なかなか苦労している。長時間たいへんだ。

そのうち注文したうどんが運ばれてきた。体格のいいAさんは熱いうどんを物ともせず盛大にすすりあげる。モリモリ食べながらも仕事の話をしていた。タイヘンな仕事でもそのままつづけたいと言っていた。

あっという間に大量のうどんを食べ終えたAさんは、しばらくすると趣味の話をしはじめた。すると、急に活き活きした様子に変わった。その趣味で、これまたタイヘンだったエピソードをいろいろ話してくれたが、なるほど、好きなこととなると表現の幅がぐっと広がっておもしろくなるねえ。

私はまったくやったことのない趣味だが、Aさんは相当ハマッているらしく、身振り手振りもまじえていろいろ話してくれるもんだから、私も楽しくなってきた。ふうん、そんなにおもしろいんだね。


そしたら、Aさんがポロッとこう言った。
「それでね、そのときツレが『あっちに行きたい』って言うもんだから……」

え? いま「ツレ」って??

でもそのままずっと聞いていたら、ああそう、おそらく彼女がいるんだなあと、話の内容で見当がついた。

そっかー、彼女さんがいるのか。まあ、そうだろうとも納得がいった。こまやかな気遣いをするひとだし、なんとなく女性の扱いかたに慣れているふうだった。

私はといえば、ちょっと気落ちしていた。そうなんだ、ちゃんとパートナーがいていいなあとうらやましかった。いっしょに趣味を楽しめるひとがいていいねえ。しあわせそうだねえ。

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