ピアノレッスン第79回|人生2度目の「そこに命懸けていますか?」

ピアニストB氏(私が敬愛しているピアニスト)について、私は「Googleアラート」を設定している。Googleアラートとは、グーグルが提供している無料サービスで、特定の単語などを登録しておくと、その単語が含まれる最新情報をいち早くメールで知らせてくれる。

B氏は外国人なので「すべての言語」「すべての地域」に指定しておくと、全世界のWebコンテンツからグーグルが勝手に拾ってきて、「はい、今日のB氏の最新情報はこれこれでーす」というメールが毎日届く。

一週間前に90才の誕生日を迎えたため、ここしばらく世界各国からの情報でにぎわっている。めっちゃうれしい。今日はフランスから「Le 5 janvier 2021, le pianiste Alfred Brendel a soufflé ses quatre-vingt-dix bougies.」ではじまるコンテンツが届いた。(名まえ出とるやん。べつに隠す必要もないんやけど。)

日本語に訳したら「2021年1月5日、ピアニストB氏が90本のろうそくを吹き飛ばしました。」らしい。なるほど、その発想はなかった。それケーキだろ? 90本のろうそくが立てられたケーキってどない?! でもまあぜんぶ吹き消せたんだね。元気でなにより。(感涙)


あちこちから情報が届くのでわかるけど、数年前から難聴らしいし、脊椎の病気で指が動かずピアノはもう弾けないとのこと。しかし、もともと文筆家・詩人でもあり執筆も行なっている。若いころは絵も描いていたので「今では視覚がますます重要になっている」とインタビューで答えていた。

私は四十代のころ、B氏が弾くシューベルトピアノソナタをCDで聴いて、目が覚めるような思いをしたんだよね。それまでは、とくに好きなピアニストはいなかった。だれのを聴いてもしっくり来なかった。バチンッ!と火花が飛ぶような、そう、雷に打たれたようなのはB氏だけだった。

でもさ、B氏は自伝的対話録なかで、ウィルヘルム・ケンプ(1895-1991年)についてものすごくたくさん語っているんだよね。それ読んでさ、またケンプかよっ?!って思ったわ。

だって、ウチの親はふたりともケンプが好きだったんだよ。いろんなピアニストのレコードを聴き比べて最終的にケンプがいちばんになってた。ピアノはケンプのレコードばっかりずっとかけてた。なので、予定調和的に私はB氏を好きになっただけの話。ちーん。


だいたい、私が母ちゃんのおなかのなかにいるとき、ふたりで「女の子が生まれたらピアノ習わせよう」と言ってたらしい。

なんか呪いでもかかっとるんかね? 寒空のもと、レッスン開始時刻までの3分間、先生のうちの前を行ったり来たりしてるとき、はれ? 私ってまったくもって自由なはずなのに、生まれるまえからの呪文かなんか知らんけど、どうして「こーゆーのが楽しい!」と感じるようにプリインストールされているのか、ふしぎでたまらんわ。

でも、本人は楽しいんよ。ほんま。好きこのんでやってるからどうしようもない。だから、こんにちは、発表会前の最後のレッスン、お願いします。

◆練習時間 :1週間単位での変化
2時間16分/日→2時間11分/日→2時間32分/日→3時間27分/日→2時間49分/日


▼ハノン8番/「15」の変奏で → めずらしくスパッと合格。


▼ハノン/ハ長調スケールとアルペジオ → また不合格。
2周目だからテンポを上げるんだけど、体重移動が間に合わない。足と腰の位置がよろしくない。これからはそういうことも練習しないといけないね。


発表会直前なので、その2曲を連続して演奏した。
▼モーツァルト:ソナタK283 ト長調第1楽章 : 1曲目。
▼ショパン:ワルツ Op.69-1 : 2曲目。

どっちもマズいマズい。ミスタッチや音抜けが多すぎる。まあもう、昨日から蒼くなっていたがしゃーない。


しかし、先生からショパンについては数ヵ所ご指摘があり、またモーツァルトは「すごくよくなっていましたよ」とのこと。

そうでしょうか? こんなんでほんとにそうなんですか? ぜんぜんそう思えないんですけど。まだまだまだまだ、あれもダメこれもダメ、まちがえるし抜けるしテンポはめたくそだし音のツブがそろわないし拍子感悪いし、なによりも手中に落ちた気がちっともしてなくて、それはもうタダの練習不足だけじゃん!

とはいえ、たとえば冒頭部分なんかは、しょっぱなからぜったいコケたくないから毎日50回練習してた。ほんとは100回したいけど、なんかうまく時間作れないんだよね。

まあでも、以前に比べたらだいぶん練習しとるな。そう、それなりに練習してるから「ちょっとマシ」なんだよ。


それだけじゃーん! 2時間よけいに練習したら2時間分の、3時間よけいに練習したら3時間分の、すっげえ細けえチリみてえな変化があらわれるだけじゃん! やればやっただけ極微の効果があるっちゃあるだけで、するとごく単純に「何時間練習したか?」のみで人生決まるじゃん?!

しかし、それはあくまでも「正しい練習」を積み重ねた場合であり、さらに「心がけ」も必要なのだ。今日もいろいろお話をうかがったけど、「そこに命懸けていますか?」に類した表現をお聞きして唖然とした。

あのねえ、その「命懸けていますか?」は、それこそ人生2度目に聞いたわ。1回目は根本裕幸さんから「働きたくないんだったら、いかにラクして儲けるか考えてください。そこに命懸けていますか?」って言われたんだよね。困ったな、あちこちで命懸けを迫られる。

でも、発表会には命懸けたい。あかん、いまの調子じゃ命なんか懸けてない。ついでにちょっとやってる程度だ。ヤバいわっ! マジで命懸けて練習せえへんとっ!


▼ツェルニー40番の5番 → あっさり合格。
もう発表会の曲にかかりっきりで、この5番はたったの6回しか弾いていない。でも、たぶんモーツァルトソナタを練習しているから、逆にツェルニーがそこそこ弾けるように自動的になっていた。

▼バッハ:フランス組曲第6番クーラント → 不合格。
さすがにバッハも手薄。20回しか弾いていないのでヨタヨタ。

で、だからさ、おまえ発表会に命懸けるんだったら、なんでこんなにうだうだブログ書いてんだよっ?!
いやあ、なんか次々とイベントが発生するんだよね。ほんまは今日ハローワークのなんたらかんたらもあってさあ。

でも、さすがに今日はこれでおしまいにする。ちーん。

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