あのクズマンション、買いたいっちゅー奇特なヒトが現れた

じつは、昨日不動産屋のTさんから電話があって、「さっき内覧されたヒトがありました」とのこと。
つづけて「かなり気に入ったご様子だったらしいです」という。

へぇぇぇ、ほぉぉぉ、あないにクソ狭い5畳しかねえ元汚部屋のどこをどう気に入ったんやろっ?!

そもそもあのクズマンションは、バブル末期に調子こいて建てられた投資用マンションだから、所有者のほとんどが投資目的だ。けれども超絶狭小老朽マンションだから、ぜんっぜん儲からへん。それが証拠に、いま十数戸賃貸募集してるけど、とっつも借り手がつかない状態だ。

だから、ワシはてっきり計算をまちごうた投資家さんなんやろか?と思たけど、ちがった。
ご本人が住みたいということだ。つまり、ワシと同じように安いワンルームを欲しいと考えているヒトらしい。

Tさん「ウチに直接問い合わせがあったんじゃないんですよ。地元の不動産屋からなんです。その方は以前から、あのマンションの売りを待っておられて、今日たまたま地元の不動産屋で聞いて、すぐに内覧されたんです」

しかも、すごく遠方のヒトだ。なんでも家族のヒトがこっちに居るらしくて、あのマンションを希望していたという。
Tさん「いまごろ新幹線乗ってはると思います」

う~ん、そんなに遠いとこから、こげな田舎にわざわざ引っ越してくるんかのう?

ワシ、遠くのヒトやから、まあそう決まらんやろと思てたけど、今日またTさんから連絡があった。
「昨日の方、欲しい言うてます。値引き入りました。マイナス8万言うてはりますけど、どうしましょう?」

うおおお! マジでっ?! アナタ様はこげなマンション買うんスかっ!
まるで夢のようなハナシやけど、ええと、値引きってどのぐらいしたらええんやろ?

ワシ「はあ、シロウトやさかい、わかりまへんなあ。Tさんのご経験やったらどない思いますか?」
「20万30万いうわけじゃありませんから、けっこう妥当ですよね」

そこでハタと思い出した。
むかしどこかの不動産屋サイトで読んだ内容だ。そのサイトには買い手の心理をなかなかうがった見方で書いてあった。

「『買いたい』と言っている時点で、そのヒトは本当に欲しいんです。値段がいくらでも欲しいんです。もうそういう気もちになっちゃってるんです。でもいちおう値切ってくるんです。なので、本当のところは『いや、値引きしません』言うても買ってくれます」

うむ、そうや。なんか知らんけど、そのヒト、ホンマ欲しいんやわ。そんなら8万は多すぎやろ?

ワシはおもむろにTさんに話した。
「わかりました。ではこうしましょう。まず『リフォームに大金かけてるし、3万値引きがせいいっぱい』って言うてください。そない言うて、買い手さんがシブったら8万値引きでOKです」

Tさん「了解しました。まだ出したばかりということも付け加えて交渉してみます」

その2時間後、Tさんからふたたび電話が入る。
Tさんはあいさつのことばののち、ほんの少し間をおいて「はい、3万値引きです。XXX万円でOKになりました。売買契約は9月29日です。仲介手数料、消費税8%でギリギリ間に合いますね」

うわ……売れたわ。マジすか?

もちろんいまの時点で完全に約束されたわけじゃない。
ホントに安心できるのは、売買契約→引渡しが終わってからだ。それまでなにが起こるかわからないのが不動産だ。

それにしても、XXX万円から諸費用を差っ引くと、ほぼグランドピアノと同じ金額になる。
つまりもしちゃんと売れたら、あのクズマンションがどーゆーわけかグランドピアノに変身して、いま同居しとるっちゅー具合になるんやな。

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