「うつくしい心」がはじめて見えた瞬間|ビリーフリセット・リーダーズ講座 第8講 1日目 その4

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●「「天」は私に何をせよと言っているのだろうか?|ビリーフリセット・リーダーズ講座 第8講 1日目 その3」はこちら

「ミッション(使命)のタネを探す」ワークのつづき。まずMさんがクライアント役、私がカウンセラー役となって、ひとり90分のワークをする。

このところよく思うのだが、カウンセリングのメリットのひとつとして「その問題に、90分間ずーっと向き合いつづけることができる」というのが非常に大きい。だいたいそういうのをひとりでやれますか?ってハナシだ。

なにか悩み事があったとしても、そいつがアタマのなかで空回りしているだけだよね。「ちょっと紙に書いて考えようか?」とかもふつうやらないよね。たとえば、ソレに関する本を読んだとする。その本で「〇〇するといい」だの「××を実行しよう」だの書いてあってもすぐにやれるひとは少ないだろう。


ま、できるひともいるけど、私はダメだなあ。本読んでも、めんどくさくてワークなんてまずやらない。そもそも問題って「(表面上)うまくいかないこと」で「(表面上)イヤなもん」だから、悩んでいたとしてもいつの間にか気がそれている。じーっと見たくないから。

でも、カウンセリングセッションは、目の前にカウンセラーがいるから、いやがおうでも向き合わざるをえない。「ミッションのタネ」ってことも、ひとりで90分かけて考えるなんて到底できないが、カウンセラーがいっしょに深掘りしてくれるからじっくり考えられる。

って、私がカウンセラーをやると、相変わらず「深める質問」がぜんぜんできなくてほぼ傾聴だけになっちゃって申し訳ない。でも、Mさんの話をずっと聴いてメモしていたら、共通キーワードやいつもやっていることが浮かび上がってきて、わあ、そのひとが幼いころからずっとこだわっているものがあるんだなあって感心した。


ここにはそのキーワードとか書けないけど(Mさんの個人的なことだから)、ほんとなかなか見事におんなじことをしているとわかったよ。そして、ああそうか、Mさんってこういうことを大切にしているひとなんだとわかると、なんというか、Mさんの輪郭がはっきりしてくるような感じだった。

ただし、最後までワークをやってもMさんの「ミッションのタネ」はわからなかった。へっぽこカウンセラーの私はもちろん、Mさん自身もつかみきれない。そしたら、各ペアを巡回されていたあやさん(大塚あやこさん)が私たちの記録にさっと目を通し、そしてMさんにちょっと質問したのち、「ああ、Mちゃんはね、こういうことがミッションなのよ」とズバッと指摘した。

すると、Mさんは「そう、小さいときそれが悲しくて……」と言うなり涙をこぼした。あやさん「ほら、泣いてしまうぐらい、ねえ、それが大切なのよね」

そんなMさんを見ていたら、いきなり私になにかが突き刺さった。なぜか急にMさんとおんなじ気もちになってものすごく悲しく苦しくなって、私も涙があふれてきた。と同時に、Mさんの純粋な愛にも深く心打たれて、そのことにも感動していた。


私ははじめて、クライアントさんの「ピュアな心象」に触れることができた。

ああそうか、カウンセラーをやっているひとたちは、この感動を味わいたくてカウンセリングをやっているんだなとやっとわかった。それはまるで、高い山に登っているとき、岩間に咲く一輪の高山植物を見つけたかのようで、本当に可憐でうつくしかったよ。

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