まさかねえ、こんなことになるとはねえ……
いや、その、以前くわしく書いていたレッスン記事は「非公開設定」にした。2019年4月に受けた体験レッスン以降、ずっと書いていたレッスン記事ね。
けれども、それを書いている当初から「こういうこと、書いていいのかなあ? いやマズいかな?」とすごく迷ってはいた。
「書きたい理由」は非常に明確で、それは、レッスンが毎回あまりにもすばらしいからその感動を書かずにはいられなかったからだ。
しかし「迷った理由」は、あれこれ入り混じっている。
〔迷った理由その1〕
もう10年ほど前だが、あるピアノブロガーさんが「私は、ピアノのレッスンについてブログで公開しません。なぜなら、先生が指導された専門的内容を無料で公開するのははばかられるからです」と書かれていて、とても感銘を受けた。
私は、なるほど、そのとおりだと思った。そのブロガーさんはある専門職に就いておられるかたで、さすがにいい判断をされるなあと感心した。
たとえば、弁護士さんになにかを相談して回答してもらったとする。その質疑応答内容を無断でブログに書いたら、それはあかんやろ?とだれでも思うでしょ。
なので、私は、心理学セミナーのことも個人カウンセリングのことも、どこまでが許容範囲になるか? かなりよく考えて書いているつもりだ。むずかしいけどね。
同じように、ピアノレッスン記事も、先生の具体的な指導内容は極力書かないように気をつけてはいた。
でもねえ、これ、すっごく悩ましいのよね。感動の核心部分って、やっぱり先生のおことばだったり演奏だったりするから、それを書けないと、なんにも無しになっちゃう。で、毎度せめぎ合いに苦しむ。
〔迷った理由その2〕
「だれでも、個人的なことを『勝手に』ブログやSNSに書かれたら不愉快でしょ?」と、むかし職業訓練校の先生に叱られた。私は、職業訓練の内容もぱあぱあ書きよりましてな。
いや、ちゃんと怒られてよかったよ。始末書みたいなのも書いたのよ。形式上そうしないといけなくて。
でも、ほんとそのとおりで「勝手に」「了承を得ずに」、どなたに限らず、だれそれさんがこう言ったああ言った、とブログに書くのはやっぱりNGだよね。
じゃあ、ちゃんときちんとピアノの先生に「ブログに書いていいでしょうか?」とお尋ねするべきだったのだが、す、すみません、その勇気がどうしても出なかった。理由は「その3」ね。
〔迷った理由その3〕
そもそも私なんかが、どなたかのことやなにかについて「すばらしい」とか「すごい」とか書くこと自体、ひどくおこがましいよね?
だって、ある意味それはとても失礼にも当たるでしょう?
そういうのって、じつは「自分には、なにかの良い悪いを判断する能力がある」という前提ありきだから傲慢だと思うのね。
私は、そう感じてしまう。
〔迷った理由その4〕
仮にもし、レッスン内容を具体的に書いたとしても、それが「まちがっている」可能性が高い。だいたい「理解できていない」とか「曲解している」とか、そこらへん。
ということで、「迷った理由」のほうが圧倒的に優っていて、レッスン記事をアップするたびに陰隠滅滅していた。
だから、今年1月ピアノの発表会で大失敗をやらかしたのを機に、過去のレッスン記事はぜんぶ「非公開設定」にしたのだ。自分のいい加減さを猛省したら、どうしてもそうしたくなった。
そして、もうだいじょうぶ、これでぜったいだれにもブログはバレないとすっかり安心して忘れていた。
はい、なにも心配していなかったので、今日ピアノのレッスンで、先生がお話を切り出されたとき、ひどく面食らった。
それは先週、先生がお知り合いのかたと話しているとき、大人の生徒さんの話題になった際、そのお知り合いのかたが、私のことを「そのひとは、きっとブログを書いていらっしゃるひとですよ」と、先生に話されたとのこと。
そして先生は私のブログを少しご覧になったそうで、読まれたからには黙っているのはどうかと思われて、今日そのことを私に話してくださった。
ああ、ついにこのときが来てしまったか!
私はなによりもまず、先生のご了承を得ずにブログを書いていたことをお詫びした。
先生「いいんですよ、なにもぜんぶ話す必要はありませんから」
そしてさらに「レッスンのことも書いていただいてけっこうですよ。お好きなように書いてください」とおっしゃってくださった。
私は「ヘンなブログですみません」と平謝りに謝った。
先生「忙しいので読めません。ムリです」
ああ、よかったあぁぁぁ! どうか読まないでください!
ということで、ご快諾いただき、なおかつ、先生はお読みにならないと明言されたので、これからもブログをつづけられます。ありがとうございます。
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