「家族の差し入れで治せ」と言われても│主治医のケッタイな説明│その1

日々のあれこれ

電話を終えたS山先生は、私に、

「どうぞおかけになってください」と丸イスを勧めてくれた。

先生「あのう、入院後の経過ですね。

まずは、ちょっとお話させていただきます」

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「来られたのが2週間前で、ええと、そのときから、どうも酸素が上がりきらなくて」

「はい」

「(画像を)見てるとね、どうも肺炎がありそうってことで。

コレが入院のとき、こっちが一週間前。(と画像を指す)

右の肺の中葉と下葉に、ま、肺炎を思わせるカゲがあるんです。

抗生物質の点滴をはじめていったんですけど、

ま、なかなかですね、このCTの画像を見ると、

これが二日前。




二日前でもやっぱりカゲがあるので、ちょっと抗生剤の種類をですね、

あのう、セフトリアキソンという、守備範囲が広くて、ある程度効きがあるものから、

ちょっと強力な抗生剤に、あのう、種類を替えてます

「はい」

「ま、それをみて、また経過見ていくってカタチなんですけど、

一方でね、血の検査自体は、ちょっと良くなってて」

と、ココで、先生は検査表を探して取り出して、

「これも、同じように、入院時と先週と一昨日という感じでみてるんですけど。

CRPと白血球というのが、ま、炎症が起こっているときの数値なんですけど、

これ、高かったものが徐々に良くなってきているのが、お分かりいただけると思います

「ああ、そうですね」




「CRP、めっちゃハイ(高)から、ハイになって、一昨日は正常ですね。

3.76だったのが、2.06で、0.96なんで、徐々に徐々にではあるんですけど、

(注:基準範囲→0〜0.3、基準値は外れているが問題なし→0.3超〜1.0未満)

バイ菌に対する抗生物質の効果というのが、ま、見えてるかなってところではあります

「そうなんですね」

「まあ、あと一週間ぐらい抗生物質でいって、終えれたらいいかなと。

ま、採血とか画像の結果を見て、ま、そのあたりでまた来週検査を進めていくというカタチにはなります」

「はい」

「で、たぶん、より気にされてることとして、あの、食事のところですね。

お電話でもお話したところになるんですけれども、

ま、あのう、むつかしいところで、お電話でお話したときも、ちょっとね、お話してましたけど、

食事を自力で取るっていうのが、やっぱりめちゃめちゃ大事なんですけれども。

もちろん人間、生物、だれでも生きていくうえで大事なんですけど」




「はい」

「なかなか、その食事摂取ということに関しては、

病院の出す食事の、ちょっと調整とかしてるんですけれども、

やっぱりまだじゅうぶんには進めれてないというところです、うん

「はい」

「で、あのう、えっと、持ち込み食ですね。

持ち込み食、入れていただいていいので、ま、それでなんとか、

あー、ちょっとでも口から栄養摂るっての、進めていければええかな、というふうに思ってます

私「あの、ちょっと質問させていただいていいですか?」

「あ、はい」

「持ち込み食というのは、どういうものなんでしょうか?」




先生「うーんとねえ、ま、ざっくり言うと、なんでもいいんですよ。

ま、なんでもいいと言うと、アレなんだけど」

「それは、私が?ということなんですか?」

「そうです、そうです。

ご家族さんが、持ち込みや差し入れみたいな感じで、持ってきてもらう」

「たとえば、好物、食べられそうなものという?」

「そうです、そうです、はいはい、そうです。

むつかしいけどなあ。

ま、あのう、プリン好きなヒト、プリン持ち込んでいるヒトもいたけど。

ま、病院とかにもよると思うんやけど、

ま、そうやねえ……

うん、摂取しやすいもので、えー、見ていくってのがいいかと、思うんですけど。

どんなもんが好きですか? 逆に」




私「ああ……最終的には、なにも食べたくないって状態に、なってしまったので。

それまでやっぱり、好きなものを優先的に出していたんですが、

それももう、食べたくないという状態になってしまっていたのでね。

いまのご提案の、持ち込み食であっても、ちょっと……

う~ん、あのう、それで状態が改善するか、

ま、やってみないとわからないんですが、

私としては、なにを持ってきたらいいか、もはやちょっと。

さきほども、少し母と話してたんですが、

やっぱり『なんにも食べたくない』と

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