去年1月の発表会は、大失敗だった。
原因は練習不足。
「練習していないと → ヘタ」なのは当たり前だから、大失敗という結果も当たり前。
と、いまだからわかるけど、はれ? 一年前は、それが当然と思えなかった。
まったくなんの根拠もないのに、本番で「たまたまウマくいくだろう」と思っており、それが「ウマくいかなかった」から、ショックだった。
いや、ほんとバカだ。
でも、バカって、そういう甘い見通しでウマくいかなくて、右往左往するんだよ。
一年前失敗して、そのとき「練習不足が原因だ」とか、まったく気づかなかった。
ただむやみに衝撃だけが強くて、う~ん、3ヵ月ぐらい落ち込んでいた。
私は、落ち込むと、その対象から逃げてしまう。
合唱をやりはじめたとき、呼び出されて「音程がハズれている」と注意されたあと、なんだか行きづらくなって結局やめてしまった。
そのぐらいでやめなくてもいいのに、ショックに耐えられなくて逃げてしまう。
発表会の失敗も、相当コタえたけれど、まさかピアノをやめようとは思わなかった。
ま、好きだからね。
歌うよりもピアノ弾くほうが、ずっと好き。
もっとなんとかしたいという気もちが強かったから、逃げずに踏みとどまれた。
そして1年間、たいして練習時間は増えなかったが、練習の「内容」はちょっと変わってきた。
それは、部分練習の回数を増やしたことだ。
以前は、部分練習の回数ってせいぜい10回ほどだったが、それを30~50回に増やした。
そうしたら、わりと効果があったのだ。
とくに、「出だしと終わり、各50回練習」を毎日やると、レッスンでも大きなミスはかなり減った。
というように、「こういう練習をすると → こんな効果がある」と、ようやくフィードバックを意識するようになってきた。
まだまだ場当たり的な練習や、とりあえず惰性みたいな練習もやってるものの、そうだよね、ちゃんと「効果が出る練習」をしないと意味がない。
こないだの発表会からも、手痛いフィードバックがあった。
いっちゃんがっかりしたのは、トリルをことごとく失敗したことだねえ。
トリルだけの練習も、毎日50回やっていたが、それでは少なすぎたと判明した。
回数ではなく、成功率を考えたら、もっと練習を増やしたほうがよかった。
先生がおっしゃっていたように、「練習で百発百中でないと、本番ではぜったい弾けない」ってほんとにそのとおり。
たまたまマグレで、本番のトリルがつぎつぎ成功するなんて、そんなの宝くじ当たるみたいな確率になっちゃうよ。
で、やっぱりこんどの発表会でもコリたから、このところややまじめに練習している。
そして、前よりも「危険性に敏感」になった。
いや、このていどの練習だと、レッスンでコケるな、とアヤしい臭いを察知できるようになってきた。
そういう箇所は、念には念を入れて、まんべんなく叩いて平らにして、そのあと根気よく磨いておく。
それを毎日やって、それでもまだザラザラのところがあるから、もっとピンポイントで取り出し、つるつるになるようにこすりつづける。
ってなことを、このところやっている。
あと、暗譜の促進。
暗譜なんて、手に負担もかからないので、もりもり覚えること。
こんなふうに、丹念に部分練習して、暗譜をしっかりやって、できるだけ早く「聞いてもらえる演奏」まで持って行く。
そこまでちゃっちゃとやっておかないと、いちばん大きな課題である「聞き手に楽しんでもらえる演奏」の練習に取りかかれない。
というわけで、コレ、ピアノに限ってのことだが、「できるだけ前倒しでやろう」とがんばっている。
この私が「前倒し」だなんて、ちゃんちゃらおかしいけど、なんかねえ、そんなのできるの、私の人生においてピアノだけだからね。
ほかは、みごとに全滅だが、まあ、最後にピアノだけは、逃げずに向き合おうかと。