毎朝私は、5時30分に起きる。ちょっとしんどい。
退院してから、母の起床時刻が6時になったので、私が起きるのは、事前準備を含めて5時30分で間に合う。
どうやら母は、5~6時に起きるのがしぜんのリズムらしい。
それに合わせるのは、ちょいタイヘンなのだが、自動的に早寝早起きになるので、そのメリットは大きい。
さて、このところ母との話題は、コロぶかコロばないか、ばっかりだ。
そもそも一日の大半を寝ていて、もはや母が動くのは「トイレの往復のみ」になってしまった。
だって、食事は胃ろう注入。あれこれ準備も片付けも私がやる。
母が手伝ってくれるのは、胃ろうボタンが見えるように、めくったパジャマを両手で押さえることと、注入開始後、電動ベッドのボタンを押すこと。
そして、お風呂はといえば、訪問入浴介護に来てもらい、3人にありったけすべてを介助してもらえる。
歯みがきも、私がやっている。もう手を細かく動かせないからだ。
なので、母が「動く」のは、トイレだけ。
まあでも、トイレに行ってもらえるのは、非常に助かることだよね。
「自宅のトイレをふつうに使いつづける」のは、母の悲願でもある。
だからこそ、嫌いなリハビリもしぶしぶやっているのだ。
そんなに嫌なら、もうやらなくてもしょうがないかねえ。
で、今朝6時に母の部屋へ行って、ふとんと毛布を引っぺがす。
こういうふとん類も、自分ではもう動かせない。
ただ、寝がえりは打てるし、夜間のトイレもないので、まだまだ軽~い寝たきりだ。
ベッドから起き上がるのもデキていて、数分後にはベッドに腰かけていた。
う~ん、「寝てやれる体操」、やる気ゼロだな。
どうしたものかと思いつつ、
私「トイレ、もう行くの?」
「うん」
私がシルバーカーを持ってくると、母はようやっと立ち上がりかけた。
が、つぎの瞬間、倒れる!
ってのを、あわててベッド上のふとんに倒れるように引き回した私。
ふう。
母も骨粗しょう症だから、こういうのでも、勢いがつくと骨折するかもしれない。
あぶねえ、あぶねえ。
ベッドにコロがっている母の頭に枕をあてがい休憩してもらう。
ひと息ついてから、
私「体操、どうする?」
母「………………やってみるわ」
「うんうん、ムリしないでね。
終わって休んで、トイレ行けるようになったら、コールボタン押してね」
朝はなにかとやることが多いので、もう母本人に任せた。
15分ほどしたらコールがあったので、シルバーカーで立ってもらう。
すると、お! ちがうねえ!
立ったあとのヨチヨチ歩きも、まずまず安定している。
へええ、ちがうちがう! 体操、こんなに効果あるじゃん?!
左腕を介助していても、ほとんど体重がかかってこない。
無事に行って帰ってきたあと、私はこう言った。
「体操がんばった甲斐があったね!
すごくしっかり歩けていたよ」
「そうお?」と首をかしげる母。
いやあ、たまたま「寝てやれる体操」のビフォーアフター実験になったが、効果大アリだった。
やっぱり理学療法士さんはスゴい!