「たちどころに効果がある! すぐメリットを実感できる!」って、すんごくいいねえ。
要するに「欲しいモノがすぐ手に入る」って、ほんと魅力的。
私にとって「なにかモノを買う」という行為は、それに匹敵するかな。
スーパーの買い物とかネットショッピングは、おカネさえ出せば、すぐ手に入る。ラクチンで苦労なし。
問題は「おカネで買えないモノ」が欲しい場合。
しかも「長い時間をかけないと手に入らないモノ」が欲しいと、はあ、タイヘンだ。
その典型が、ピアノの習得。
ユーチューブ「「ピアノが上達しなくて辛い…」ピアノ練習が嫌にならない方法」を見ていたら、
それは、1回1回の練習にあまり即効性を期待しすぎないことです。
と話されていて、いやいや、「即効性を期待しない」っていろんなことでも、そのとおりだなあ、と非常に感心した。
あのう、自分の人生において、いっちゃん「即効性がないモノ」が、まさにピアノ。
子どものころに習っていたが13歳のときに止め、再開したのがいまから5年まえ。
ちょうど5年間で、練習時間は3,027時間だ。
1年なら605時間、1日平均1時間40分だから、うう、たいしたことないけど、それでも合計約3,000時間かけているのに、ぎゃあ、ずっとヘタクソだ。
まあ、ココまで変化があらわれないのは、トシのせいも大きい。
大人になってからの再開とはいえ、30代40代なら、まだもう少しは上達すると思う。
よく「何事も年齢は関係ない」と言われているが、私の実感としては「トシもトシだから、ますます即効性を期待しないでおこう」に尽きる。
ただ、即効性と無縁なのは「ピアノだけ」。
そういえば、ピアノの先生も「ピアノはすぐにうまくなりません」とおっしゃっていた。
さて、ピアノ以外のことは、やればやっただけ、わりと早く効果を感じられるねえ。
おカネで買えない系でも、変化は出てくるよ。
たとえば、母のリハビリ。
一時熱心に2週間ほどがんばったら、トイレへの足取りが、目に見えてしっかりしてきた。
理学療法士さんにも「ものすごくよくなっていますよ」と言われた。
「筋肉は裏切らない」と聞くけど、まさにその通り。
あ、ピアノも筋肉使うけど、う~ん、なんかそれだけじゃないんよ。
表現に必要とされる微細なコントロールが、種々様々すぎて、いっぺんに制御できない。
あちら立てればこちら立たず、いつまでたっても全体の底上げがデキない状態。
対して、「歩く」ための大きな筋肉は、けっこう鍛えやすいもんだな。
と、母を見て、それこそ将来を期待したのだが、
母「リハビリ嫌い」とそっぽ向いたので、もう止めてしまった。
私のほうが自分の足に危機感をいだいて、踏み台昇降運動をじわじわやっている。
今週は8分×3回=24分/日。
たったそれだけしかやっていないが、ふしぎな効果がもうあらわれた。
それは、食べものをおいしく感じること。
わ、味がちがう! まえよりおいしい!、とびっくりした。
これも予想外のメリットがすぐに出たので、踏み台昇降は継続決定。
ピアノは、即効性をバッサリ切り捨てて、ま、楽しいんだからつづけよう。