7:20起床。車内温度18.2度。昨夜ブログを2記事アップしていたら、寝るのが12時ごろになってしまった。ブログに限らないが、私はなにをやっても非常に遅いので、この旅ブログにしても毎日3時間ほどかかってしまう。
けれども、やっぱり旅の記録を残しておきたいから書いている。タイヘンだけど、一日を思い出せるし写真の整理もできるし、楽しみでもあるからね。それに、毎日読んでくれている読者さんもいるようで、それも大きな励みになっている。
道の駅「スワン44ねむろ」を出発して根室市街に入り、「明治公園」へ。
見たかったのはこれ。
1930年代に建築された古いレンガ積みのサイロ。明治公園は、当時牧畜場だったらしい。
私はヴィンテージものが好きだ。古いレンガはひとつひとつ表情がちがっていてとてもいい。
公園のトイレに入ってびっくり。公衆便所は汚いのが当たり前だというのに、まるでリゾートホテル並みのうつくしさ。管理しているひとたちの真心が伝わってくる。そういえば、あったかい雰囲気の公園で、市民みんなに愛されている公園なんだなあ。
さてさて、納沙布岬を踏んづけるつもりだが、そのまえに花咲岬へ向かう。
花咲岬のみどころは、この「根室車石」。放射状になっているめずらしい奇岩だ。じっさいに見ると迫力があっておもしろかった。
すぐそばは絶えず荒波が打ち寄せている。
岬からは断崖絶壁が見えるが、
私が気になるのは、なだらかな緑のじゅうたん。ああ、緑のふかふかっていいなあ。北海道ってどこにでもそんなのがころがっている。
そろそろちゃんとしたごはんを食べたくなって、イタリアン「Boschetto(ボスケット)」へ。原野のなかにぽつんとある「はぐれイタリアン」だそうだ。
なかに入るとガンガンに暖房していてほっとする。そうなんよ、外は寒くてね。
ヌクヌクの室内で、冷たいポテトのスープ。コンソメゼリーが入っていておいしい。
がっつり系をチョイスして、角切り牛タンのミートソース。ふう。
ドルチェを選ぶとき迷ったんだけど、スタッフのおねーさんが「うちはドルチェもおすすめでボリュームありますが、でも別腹ですから」というので、おまかせにしたら、こんなすごいのが出てきた。
トシ取ってから食が細くなったからねえ。でも、がんばって完食。苦しいけどおいしい。
原生花園が窓から見える。こんなはずれにある店でもお客さんはつぎつぎ来ていた。いい店はどんな場所にあっても大丈夫なんだよね。
それで、だ。肝心の納沙布岬へいそいそと向かったのに……
ええっ?! 灯台への道が通行止だって? 崩落箇所を工事中らしい。
しかたがないので、離れたところから灯台を撮影。
これは「望郷の岬公園」にある標柱。駐車場の中なのでおもむきはない。
せっかく本土最東端の岬だというのに、おおぜいのひとでごった返しており、さいはての雰囲気はほとんどないなあ。ま、みんなが訪れるところはしょうがないか。
ちょっとがっかりした納沙布岬からの帰り道、馬発見!
ワシワシ草を食べている。噛んでいる音がバリバリとけっこう聞こえる。
馬って近くで見るとすごく大きい。で、牛より筋肉質でかっこええ。
どの馬もひたすら草を食べつづけている。するとだな、昨日の白馬がいっそう不思議に思えてきた。あの白い馬は、いったいなぜなにもしないで、ただぽつねんと立っていたんだろう?
午前中は曇っていたが、午後からまた晴れてきた。それで楽しみにしていた「北方原生花園」に到着。
おお! 予想以上にすばらしい原生花園だ。目を引く木々のつらなりは「ミズナラの風衝林」だ。ここは、この風衝林があるからなおさらいい眺め。
近寄ってみるとますますいい感じ。なんとまあ、すてきな木立ちだろう。
花もそこここに咲いている。でも撮るのが苦手で1枚だけ。ホントはもっといっぱい咲いている。
ここは、ほとんどひとがいない。出会ったのは3人ほどかな。鳥の声が響くひそやかな楽園だ。歩きやすい木道があちこちまでのびているので、ぽてぽて好きなだけ歩いてみたり、途中にあるあずま屋でぼーっとしてみたり。ああ、毎日来たいなあ。
原生花園のすぐそばは、もう海だ。海が見えるのが当たり前になってしまっている。
なごりが尽きない北方原生花園をあとにして、風蓮湖にさしかかったとき、何人かのひとがクルマを停めてなにかを撮影しているのに気づいた。
すると……野生のタンチョウヅルが3羽もいた!
親子だよ。このあいだ釧路で見学していたからわかった。そうか、野生でもこうしてちゃんとヒナを育てているんだな。うれしいな。
ついでに見た風蓮湖。日が傾いてきたし、よけいにきれい。
納沙布岬から近いので、また昨日と同じ道の駅「スワン44ねむろ」に戻ってきた。ここで2泊目。トイレは暖房してあるし快適。