いちばんなりたい「年金受給者」になったあとは?

「年金受給者」になるか、「音大生」になるか、あるいは「年金受給者兼音大生」になるか、楽しく迷っている。あ、ほんとはゼニないから迷う余地ないのだが。

このうちある程度生き延びたらほぼ必ずなれるのは「年金受給者」である。「ぜんぜん働かなくてもお金振り込んであげます」なんて、思えばものすげえすばらしい制度だねえ。しかも、繰上げ受給にすれば60才からそんな生活が実現するとは、ついこないだまで知らなんだけど、そんな無制限パラダイス、ほんまにええの?

けれども、私が子どものころ、「会社の定年は55才、そのあとは年金生活」というのがふつうだったと思う。親を見ていると、「人生ってのは、55才までイヤイヤ働いて、そのあと年金もらってホッとするだけ」みたいな感じで、私はひと付き合いがないから、親のそのイメージが固着している。

これ、あんまり刷新できなくて、「むかしは55才までのガマンだったのに、いまはなんで65才までのシンボウに10年も延びたんや?!」とずっと納得できなかったが、すいません、寿命も延びてるし、なんなら60才からという選択もできるから、じゅうぶん手厚い福祉だよねえ。


私は、こういう世の中のしくみってちっとも関心がないけれど、年金繰上げで来年から働かなくていいのなら、ああ、なんとすばらしい恩恵を受けられるのだろうと感動している。最寄りの年金事務所の方角を向いて拝んでみたいくらいだ。

人生最大の悩みである「働きたくない」という大問題が、年金制度により瞬時に解決してしまうのだ。まさか、こういうオチだとは思いもよらなかった。18才からいまにいたるまでのお悩みがこんなふうに消滅するとはね。

とうとう「働く」ということから逃げおおせる見込みがたった。

まあ、それほど働くことがキラいだった。


対して、まだね、「学ぶ」ことのほうが好きかもね。そっち方面でイヤな思いをしたことがあんまりないなあ。小学校中学校高校も、授業はおもしろかった。高校卒業後は学校には無縁だったけど、なにかとセミナーには行ってるよね。セミナー大好物。

あと、好きなモノがらみの勉強はやっぱりおもしろい。山登りが好きだったから、お天気関連の資格を勉強したこともある。ちっちゃい予備校へ土日1年半通った。みんなで勉強するの、楽しかったよ。

職業訓練も2回行った。Webプログラミング講座とデザイン講座。これは、毎日通うからもっとおもしろかった。学校、ほんと楽しい。

んで、去年は「ビリーフリセット・リーダーズ講座」で、3月~12月のあいだカウンセリングの勉強。猛烈に楽しかった。これまで経験したことのない深い人間関係を味わうことができた。


「働くこと」もこのぐらい楽しい要素が少しでも混ざってくれるといいのだが、ダメだね、1分もおもしろいと思えないのが仕事だね。

だったらムリしないで「勉強」方面を開拓するのが穏当で、しかしいきなり大学進学はデカすぎるか。

大むかしから大学はあこがれだった。行って具体的にどうする?とはなにも考えていなかったけど。ただあこがれだけで、行けば「なにかになれそう」と思っていたところ。

もう「なにかにならなくていい」、自分が本当になりたいのは「年金受給者」だといまはっきりわかったが、それでも「大学行けばこうなります」というお話を聞いて、たいそう感慨深かった。


けれども、そうそう、いま「中二階から一階を見下ろしているような感じ」でさ、一階のどこかに「大学」がちょっと目の端に入ったらさ、あ、見えた、あれだな、見えた、そうか、わかったという気になって、見ただけですっかり満足して、もう二階へ上がろうとしている自分がいる。

案外「ちょっと見るだけ」でよかったのかもしれない。

ふわふわ漂ってきて、たまたましばらく「人間」やってみて、仕事はことごとく失敗して、そのときにエラくあこがれたアレをちょっと見て、そいでまたしばらくしたらふわふわに戻る。

つぎこんどは文鎮になって、「人間のときはそうだったんだよ」って、隣にいるメモ用紙につぶやいたりするんだろうね。

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