同時に実現しない欲望をもてあます

「つい、やってしまっていること」って、じつのところいっちゃん多いのは「ぼーっとしていること」かもしれない。

机の真ん前にパソコンがあって、朝起きたら電源入れて、とりあえずYouTube見て、終わったらぼーっとして、トイレ→ぼーっ→顔洗う→ぼーっ→YouTube→ぼーっ→コーヒー→ピアノでハノン20分→ぼーっ→YouTube→ぼーっ→パン焼く→ピアノ→パン忘れて冷めててまた温める→YouTube見ながら食べる→ぼーっ→ピアノハノンの続き、ツェルニーで20分→ぼーっ……で、気がついたら3時間たっていたりする。

朝メシ食べ終わるまでいっつも2時間はかかっている。合い間合い間に「ぼーっ」としているのがすごく好き。

基本的に「無音状態」が心地いいので、YouTubeもCDもなんとなくは鳴らせない。見たり聴いたりしているものが終わったらただちに止める。ほっとしてぼーっとする。


自分で弾くピアノもヘタクソでイヤだと思っていたが、このごろ少々のことは無視できるようになった。てか、自分が不快にならないように、ちっせー音でゆっくりていねいにさらえばいい。

日中グランドピアノでちんたら練習していると、その弾きながらでも「ぼーっ」とできるので快適っす。生ピアノの音、ふわっとしてて聞き疲れしない。

そんなふうに、ふつうのひとの何倍も時間を引き延ばして、のんべんだらりと過ごしていると、ほこほこしあわせになってくる。

私という生きものは、「とりとめもなくぼーっとしている時間」がめっちゃぎょーさん必要なのだ。


そういえば山の頂上でも、まず南を15分眺める→西向いて15分→北15分→東15分→また南を見たくなって15分→西15分→北15分→東15分、とだいたい2時間を要する。なにもしないでぼーっと周りの景色を眺めているだけですぐ2時間たってしまう。

そもそも2時間って短すぎるな。新大阪⇔東京新幹線のぞみなんてちょっとぼーっとしてるだけで着いちゃってちっともゆっくりできない。前にいちど「こだま」に乗ったことがあるが、あれ4時間はかかったか。それでも早すぎたな。

という具合に、だんだん自分の「生きる速さ」がよくわかってきた。

で、ずっと前から「私はグズでダメだ。もっと早くなんでもできるようにならなきゃ」と思っていたが、いやちがった。


べつに「グズ」でも「ダメ」でもなくて、もう「このペースこそが、自分のしあわせになれる速さなんだ」とようやく悟った。

だから、残りの人生はこのママチャリペースで生きることにした。

ただし、ひとつだけ例外があって、それはピアノのテンポだ。

これだけはママチャリやめたくて、できるだけ「その曲っぽいテンポ」に近づきたい。

永遠に「よたよた」とか「もっさり」とか「のっぺり」はヤなんだよ。


また↓こんなのにハマッた。この子、なんなん? まだほんの子どもなのに、なんちゅーノリのよさと大胆さ!

▼【大物確定】アメリカの少女が発表会で見せたパフォーマンスが凄すぎた

これ、発表会ってww 信じられへん。
この子、生まれながらのエンターテイナーなんだねえ。末恐ろしいw


でさ、こんなの見ると、また「こんなふうにピアノ弾きたい」って思うんだよ。アホみたいだけど。

あたしゃ「ノリ」とか「キレ」に弱いんだよね。しかもダンスの。なんでっ?!

だけど、ノリだのキレだの口走るためには、やっぱりそれなりのテンポが欲しいわけで、だからハノンとツェルニーをがんばるんだ。

すげえダンスを見るともりもりピアノを弾きたくなるというナゾの回路ですな。

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