ディープなセミナーで直撃弾を食らってしまった

昨夜は、いつもお世話になっているカウンセラー先生のセミナーに出席した。テーマは「心のアンダーグラウンド」。心のアンダーグラウンドとは「表社会には出せない部分を処理する世界」のことである。

典型的な例では、不倫、風俗通いといった性的なもの。それから、ギャンブル依存、アルコール依存、買い物依存というおなじみの依存もろもろ。意外なものとしてワーカホリック(仕事依存)。趣味関連ものめり込みすぎているものは当てはまって、過剰なスポーツ、ライブ追っかけなども。他にも、ダイエット、ネットへのネガティブ書き込みなども含まれる。

しかし「何をするか?」というのはあまり問題ではなく、その本人が主観的に「人には言えない」と感じていれば、その世界は「アンダーグラウンド」だ。

カウンセラー先生は、これまで2万人に会って来られたという膨大な実績がある方だけに、じつに生々しい話をいろいろ聞かせてくれた。まあ、興味本位で聴く分にはおもしろい。性の過激さはやっぱりSM、そしてスカトロに行きつくとか、大物政治家(もちろん実名は伏せて)や有名タレントの挙動についてとか話される。

先生がいったいなぜそんなことに詳しいのかというと、その手の世界で働いている女性たちがカウンセリングに訪れるのでわかるらしい。ま、私としては、性的な話はどちらかというと通り一遍の印象で、そのあたりは精神科医の春日武彦も「飽き飽きしている」とか書いていた。

私は事前にリクエストとして「犯罪、グロテスク嗜好もお願いします」とメールしておいたのだが、犯罪では薬物についての事例をけっこう説明してくれた。でも、グロは触れてもらえなかった。死体好きの私はがっかりさ。

いや、まじめにこのセミナーの趣旨を記しておく。「なぜアンダーグラウンドを必要とするのか?」というと、表社会で解消しきれないストレスがあるためだ。だから、表社会で「いいひと、立派なひと、理想が高いひと、我慢しているひと」が大きなストレスを溜めて、アンダーグラウンドで解消せざるを得ないという状況に陥る場合がある。

もともとディープな話やエログロ、アンダー系は大好物なので、調子こいてヘラヘラ喜んで聞いていたが、途中から様相が一転する。講義が「アンダーグラウンドの心理面」に差し掛かり、その解説がはじまった。

・罪悪感が常に付きまとう。
・表の社会からとは隔絶された世界を作るので「安心感」「開放感」などがある。
・癒される感じ、日常を忘れられる、といった心理的効果がある。
・それゆえに、この世界から抜け出せない恐怖心が常にある。

これを聞いたとき、私はかなりショックを受けた。え? コレって「引きこもりの心理」そのままじゃねえの? うわ、ヤバい、こんなことになるとは露ほどにも思っていなかった! つまり私はアンダーグラウンドの住人だったというわけか?

なんかもうアタマがクラクラしてきたが、先生が「さて、ここまでで質問はありますか?」と言われたとき、すぐに手を挙げて尋ねた。「アンダーグラウンドの世界が居心地よすぎて、そのまま出られないひとはどうなるのでしょうか?」

先生は私の背景を知っておられるわけだが、慎重に思いやり深くていねいに答えてくださった。「それはね、痛み止めの注射を打ち続けている状態なんですよ。たとえば、引きこもりとかニートのひととかけっこうイメージしやすいと思うんですけど、必ずと言ってもいいほど『自己否定』が入ってきます」

「そんな自分ではダメだとか、社会や親に対する罪悪感とかを強く持つと思います。もちろんマヒはしていきますけどね。そうすると、自己否定感とかコンプレックスとか、あとだれともつながっていない孤独感や分離感とか、どんどん出てくると思うんです」

「でも、その世界に居続けることが『悪い』とは思わないんですよ。しかし、苦しいでしょうし、あと幸せではないと思うんです。だから、まあちょっとイヤらしい話なんですけど、カウンセリングとかセミナーに来る方って、それを何とかしたいという意欲があるんですね」

「で、行政の方とか病院関係の方とかとお話するときに、決定的な違いっていうのは『なんとかしたいという意志がない方』を相手にしないといけないということなんです。だから、行政の方が接するひとたちと、僕が接するひとたちとは、根本的にまったくちがうんです。だから、本当にアンダーグラウンドの世界に入っちゃってるヒトってココには来ないんです」

ああ、ああ、そうか! やっとわかった! 私の「顕在意識」では引きこもりをやめるつもりはまったくない。しかし、私の「潜在意識」は引きこもりを望んでいないのだな! べつにね、私の意識には「なんとかしたい」なんて思いは湧いてこない。でも「潜在意識」は「なんとかしてほしい」んだな。だから、私をセミナーに駆り立てるんだな。

そうか、わかった。私は「本来の自分」の願いを聞いてやることにした。それで今日、カウンセラー先生に個人カウンセリングの申込みをした。申込みは抽選があるので、カウンセリングを近いうちに受けられるとは限らない。でも、根気よく申込み続けよう。

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