北海道放浪71日目|台風の爪痕が生々しい半月湖、でも思いがけず夕食はレストラン

7:30起床。車内温度23.7度。う~ん、なかなか長時間眠れない。日中眠くはないけれど、毎日7時間ぐらいで目が覚めてしまう。
ウチにいるときは9時間睡眠がふつうだったんだけどね。放浪に出てから睡眠時間が短くなってしまった。

今朝はくもっていて、しかし午後からは晴れるらしい。
ニセコアンヌプリにサマーゴンドラが2基あって、以前からそれに乗りたかったのだが、2基とも震災のため停止中。電話に出たひとは「余震のおそれがあるうちは再開できません」と言っていた。そりゃそうだよなあ。

せっかく天気がよくなりそうなのにがっかり。
せめて朝ごはんのパンをなんとかしたいと思い、道の駅に置いてあったチラシをもとに、近くにある石窯パンの店へ向かう。

ふつうの道路をはなれて、地道だけれどもすてきな木立ちのあいだを入っていくと、

ぽつんと農家があり、そこが「奥土農場石窯パン工房」だった。

ここの石窯は電気もガスも使わないので、震災中でも道の駅にパンを納品していた。でもすぐに売り切れ。

よかった、直接来たらたくさん売っている。小麦もライ麦もここの農場で取れたものを使っているそうだ。

クッキーやラスクもある。

「本日のおすすめセット」を買った。かぼちゃパン、くるみパン、玄米パン。

さっそくかぼちゃパンをむさぼり食ったが、ものすごくおいしかった。なんだろう、めちゃくちゃ風味がいい。こんなのを食べたらほかのパンが食べられなくなりそうだ。

道の駅のまわりをブラブラしているだけでもおもしろくて、店をのぞいたり散歩したりしているうちにすぐに昼になった。

今日からホットドッグの店が営業をはじめてくれたので、

さっそく食べてみる。手づくりソーセージがマイルドな味わいだし、

なんといっても羊蹄山をながめながら、暑くもなく寒くもないさわやかな空気のもとで食べると、ことのほか美味。

ソーセージで元気になったので、羊蹄山のふもとにある「半月湖」へ行ってみる。

半月湖にいたる道路は、どこまでもまっすぐに羊蹄山に向かって延びている。絶景!

半月湖は、羊蹄山の噴火でできた爆裂湖で、森のなかにひっそりとあるらしい。外輪を一周する遊歩道があり、1ヵ所湖のほとりに降りられるそうだ。

広い駐車場にクルマは2台だけ。あまり人気がなさそうだが、遊歩道はしっかりとある。

途中にあったミズナラの大木。明治時代以前からある巨木らしい。

この階段を降りると半月湖のほとりに出られるそうで、

ワクワクしながら小道をたどっていったが、

下からあがってきた男性が、「この先は崩落していますよ。かなり危ないです」と言って、スマホの画像を見せてくれた。
ちょっと小さくてあまりよくわからなかったが、むきだしになった茶色い斜面はわかった。

しかし半月湖は見えるらしいので、先に進んでみたらたしかに湖が木々のあいだから見えてきた。

そのさきが崩落個所のようだが、うしろからまたべつの男性がやってきて、「道がくずれているそうですね」と言うなり、私を追い越して先に進んでいった。
そして、すぐに振り返って「やあ、これはヒドい。ぜんぜん通れないですよ」と大きな声で言った。

男性は話好きのひとらしく、防災関係の仕事をしていて東北から来たとのこと、それからしばらくおしゃべりがつづいた。
明るく闊達なひとで、「ボクは東日本大震災でも被災したんです」とニコニコしながら話すので、べつにそんなにイヤだったわけではないけれど、私としたら晴れているうちに羊蹄山と湖をゆっくりながめたかったのだ。

しかしヘタレな私は、楽しそうに話しつづける男性のおしゃべりをさえぎるタイミングをうしなってしまい、ずいぶん長いあいだシンボウすることになってしまった。

ようやくその男性が帰っていって、そのときは30分ぐらいだったかと思っていたが、あとで撮影時刻を見たら42分もたっていた。ふう。

とてもがっかりしたが、もう青空は見えなくなってしまって、白い空をバックにした羊蹄山と半月湖。

そうそう、崩落個所はこのように遊歩道をふくむ斜面がごっそりとくずれている。

湖側に木々もふくめて大きく崩落していた。

でも、登山をしていたらこういう箇所はたまに出てくる。「山ヌケしている」とか言うんだよね。

さっきはしんどかったなあ、でも「いいヒト」を演じてしまった自分がいけないんだと後悔しながら引き返していたら、上から3人のひとが降りてきた。
先頭のひとが「このさきがくずれているんですね?」と言うし、いちばん後ろのひとは通行止めの黄と黒のシマシマの柵をかかえている。
もしかしたら、最初に出会ったスマホの男性が、崩落のことを連絡したのかもしれない。

さらに駐車場へ向かう途中、こんどは警察官二人に出会った。ひええ!
警察のひとはいきなり、「土砂崩れの現場はこの先ですか?」と尋ねてきた。
私はおもくそ緊張しながら、「はいっ、少しさきに広場があって、その右の階段を降りた先です」と答えた。

ひゃあ~、土砂崩れの現場って、そないに大仰なことかねえ?と思いつつ、おまわりさんの後ろ姿を見送った。
いやいや、ここは遊歩道だからちゃんと通行止めにしておかないと危ないよね。
う~ん、このあいだチセヌプリでヒドい目に会ったもんだから、このぐらいくずれていてもあまりピンと来ないんだよなあ。

半月湖のそばにはキャンプ場もあって、それをのぞきに行ってみたが、まず1ヵ所木が倒れて道路をふさいでおり、

そこからキャンプ場のほうへ10分ほど歩いた先にも大きな倒木があった。

いまは震災の対応に追われて、キャンプ場への道確保どころではないのだろう。そんなタイヘンなときにでも、遊歩道の崩落は危険だからすぐに警察官がかけつけたんだなあ。

おとなしく駐車場に引き返しつつ、やっぱり台風や震災のあとだから、観光は慎重にやらないといかんなあと思った。

温泉に行く途中にあったコンビニでは、いったん商品は入荷したようだが、すぐに売り切れてしまったみたいだ。

「ホテルニセコアルペン」で日帰り入浴。

このホテルの前からも羊蹄山がうつくしく見える。

今日はあきれるほどきれいに見えていて、頂上のお鉢付近がかっこよくて惚れ惚れしてしまう。

ホテルニセコアルペンは大きなリゾートホテルで、ロビーも居心地よさそうだ。

コインランドリーもあったので、溜まっていた洗濯物をまずはぶちこむ。

おとといセブン-イレブンで買っておいたお菓子の残りを食べてから温泉。

いいお湯だったけれど、なぜかかなり疲れてしまった。

風呂あがりに外に出たら、羊蹄山が赤く染まっていた。外国人観光客のひとたちといっしょにながめる。

震災後の再開はホテルによって大きく差があり、まだ浴場が使えないホテルもあるというのに、ここは温泉はもちろん、レストランまでふつうに営業していた。

宿泊客はバイキングらしいが、レストランだけの利用客は別メニューも選べて、

サーロインステーキ定食にした。こんなときに肉を食べられるなんてありがたい。

震災のことはしばし忘れて、ゆっくりコーヒーまで。

ここのホテルはスタッフのひともたいへんていねいで、食事もおいしかったし、ぜひ泊まってみたいなと思うホテルだった。
あいにく今日は満室とのこと、まあ泊まるつもりでもなかったので、今夜も道の駅「ニセコビュープラザ」にもどった。
いや、道の駅で車中泊というのも悪くはないんだよ。

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