しあわせな悩み

以前に行っていた薬局が、火事でなくなってしまってずいぶんショックだった。
トランコロンはべつの薬局ですぐにもらえて昨日から飲みはじめたら、もう今日は2回の下痢でおさまっている。

すんなりクスリが効いて安心している私と、とんでもない災害に遭ってしまったひとたちとなにがちがうのかなあ。

私は阪神大震災で自宅が半壊して住めなくなった経験があるけど、その震災がきっかけで、最終的には山登りの趣味にたどりついた。
だから、あくまでも私に限っては、あの震災にはちゃんと意味があったんだなと思っている。

心理学では「起こる出来事はすべて必然であり、良いも悪いもない」そうで、「その出来事を自分がどう判断するか次第」といつも言われている。
「禍福はあざなえる縄のごとし」ということばには重みがある。

でもまあ、私はしあわせだよね。
後先なんにも考えずに、さあ音大行こう!って好き勝手できてさ。

午前中は、市営施設のなかにある「音楽練習室」へ行った。図書館もあるところだから、ものすごくひんぱんに行っているのに、そんな練習室があることも知らなかった。
ウチの市は田舎のくせに、この練習室の予約はネットでできる。

はじめて行く練習室だからドキドキしたけど、いやいや、隣市の練習室とほとんどいっしょだった。
ただ、ピアノはグランドではなくてアップライトピアノね。

ひゃあ! アップライトピアノも何十年ぶりにさわるんだろ? たぶん37年ぶり?
そしたら、ここのアップライトピアノはすんごくいい響きでびっくりした。

和音とか弾いたら、部屋全体にぱぁ~って音が広がってすごくきれい!
へええ、ピアノっていろいろなんだなあって勉強になるよ。

ハノンの1番を弾くために、このあいだ先生が語ってくれたことばは13個もあって、そのメモを見てるだけでもため息が出てしまう。
あまりにすばらしいので妹にメールしたら、「すごい表現力の先生ですね。文筆家とかでも大成されたかも」って返事。

私なんかがおこがましいけど、ほんとうにまるで詩人みたい。
そういえば、ピアニストB氏は詩も書くひとなので、う~ん……、私はこんなに恵まれていて、う~ん、どうしよう……

とてもいい音色のアップライトピアノで、課題になっている「弾き分け」の練習をする。
このあいだのレッスンでは、花の種類による弾き分けだった。むずかしいけどおもしろい。イメージを音に変える練習なんて、ちょうど心理学のワークみたいでやる気モリモリ。

だけど、こんなにごくごく微細な表現は、私が持っている電子ピアノではまったく不可能だ。
電子ピアノは、やっぱり生ピアノとはまったくべつの楽器だね。
だれが弾いても「キレイな音」が出るように設計された電子楽器だな。

生ピアノでは、かんたんにうつくしい音は出ない。
そして、いろんな音色を作ろうと思ったら、バイオリン並みにむずかしいんじゃないかな?
ばよりん、3ヵ月でケツ割った私が言うのもなんだけど。

それにしても、ピアノできれいな音が出せないよぉーなんて悩み、ホント、しあわせな証拠だよね。

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