「そこに山があるから」の調子で、音大行ったらあきまへん?

今年の4月以降「ピアノバカ」になってたので、山のほうがすっかりおルスだった。

ふと、アレいくらだっけ?と調べたら、まあ「アレ」って「エベレスト公募ツアー」のことで、いまの相場は700万円ぐらいらしい。
あれえ? ずいぶん値下がりしとるわっ! 20年まえは1000万円だったのに。

山登りは30代~40代にハマッとって、全国延べ400山は登ってて、そのほとんどをひとりで行ってた。ワシ、歩くの遅いんで、だれかといっしょに行くという選択肢がなかった。
山の本とか雑誌を読んで、道具をそろえたり地図の見かたを勉強したりして、夏山ぐらいならひとりでテント背負って、8泊9日とかヨタヨタうろついていた。

でもね、さすがに冬山はテクニックを独習するのがムリで、半年ほど「登山塾」みたいなところで教えてもらった。
先生は、国際山岳ガイドの資格を持つヒトで、塾生の大半は海外登山をめざすヒトだった。

ワシ、高度に弱くてね、国内でも標高2,500mを超えると軽い高山病の症状が出る。頭痛とかダルさとか。なので、体質的に高山はムリだから海外登山はさいしょからアタマになかった。

でも、いっしょに冬山をトレーニングしていたヒトたちは海外が目標だから、エベレストとかの話もときどきしてた。3~4人で狭苦しいテントのなかとか、雪洞掘ってそのなかでとか。雪洞って、みんなでスコップで雪掘りまくって作る。かまくらチックでめっちゃ楽しい。

そのときに、先生が「エベレスト、このごろは公募ツアーが普及してきて、1000万で登れるらしい」と言ってた。
登れるったって、それまで日本でむちゃくそトレーニングせんとあかんし、なにより死亡率が何パーセントかある。山は、とくに雪があれば必ず遭難の危険がある。

当時、よくいっしょに冬山トレーニングに行っていた塾生のひとりに、50代の女性がいた。彼女はモンブラン(標高4,810m)に登るのが目標だった。
そういう高所登山は、天候がものすごくいいときにしか登れない。少しでも天気が悪くなるとたちまち遭難に直結するので、とにかく一にも二にも天候なのである。

だから、現地で好天をじっと待たないといけないから、2~3週間は滞在することになる。なので、モンブランだったら一回行くのにおおよそ100万円以上かかる。

ちなみに、こういう登山は登山ガイドにロープで確保してもらわないと登れないから、日本から、その登山塾のガイド先生といっしょに行く。海外も国内もおなじだが、ガイドのヒトの交通費、宿泊費、食費などすべてお客さんが負担する。

その50代女性は、一回めに行ったときはあいにく3週間ずっとモンブラン付近の天気が悪かった。しかたがないので、近場の低めの山を登って帰国した。

翌年またチャレンジしたけど、やっぱり天候が悪くて登れず、結局そのつぎの年にようやくモンブラン登頂に成功した。
彼女が帰国してから、その感動をつづったメールをいただいたけど、海外登山ってものすごくおカネがかかるし危険だし、すげえなあとほとほとあきれた。

このヒトでさえ、モンブラン一山に300万円以上費やしているのだけど、いやあ、とてつもなく恐るべきヒトがほかにもいた。
そのヒトも、50代ぐらいの女性だったけど、海外登山すでに100回以上という化け物みてえなヒトがいた。100万/回×100回=1億円ね。

こんな妖怪みたいなヒトは、ネパールでもどこでもひとりで現地に行って、自分でルートも考えて、ポーター雇って隊こしらえて、さっさと登るらしい。
このヒトとは2回ほどごいっしょしたけど、いたってごくふつうの女性で、あと驚愕したが、結婚してダンナさんも子どももいて、でも山登りの費用はすべて自分の稼ぎでまかなっているという。

つまり、「趣味に1憶円つぎこんだ」っちゅーヒトを目の前で見てたら、なるほど、ソレもありなんだよねって納得した。
だからワシの基準って、けっこうその妖怪さんの影響が大きい。

で、エベレスト公募ツアーは、いまや700万まで下がってるでしょ?
装備や技術、気象予報が年々発達しているから、死亡率もどんどん低下しているらしい。

だから、エベレスト登りたかったら行けるんよ。登って降りてくるだけのハナシなんだけど。それで気が済むんならどうぞってわけで。たまに死ぬけどね。

エベレストが700万っちゅーのに、音大1000万ってのがハラ立つけど、しゃーないか。
ピアノなんて手ェの故障たってタカがしれてて、べつにぜったい死なへん。

だったら、音大行ってもええんちゃう?
だって、ソコにあるから。

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