これまで数知れず、あまたのパートに応募してきよったけど、ぜんぶ「思いつき」でやっとったわ。
そのときの「気分」で決めてたわ。
まあ、心理学的には「気分」で決めるのはなかなか正しい方法なんだけど、「気分」で決めていいヒトって「ちゃんとその職に長く勤められるヒト」限定だと、ようやく気がついた。
ワシみてえにすべからく「半年持たへん」っちゅーヒトは、べつのメソッドを考えたほうがええ。
で、そのスーパーメソッドは、こないだハローワークの超ベテランさんに伝授してもらった。
「長く勤めようと思ったら、近いのがいちばんですよ」
ほへぇぇぇ!「近さ」が第1順位になるなんて考えたこともなかったわっ!
だいたいワシは「興味」がいちばんになることが多かった。でも、その結果は?というと、ぜんぶケツ割ってるし、いまのとこはクビになる予定やし、つまり「興味」なんて第1順位にしたらあかんって結論っス。
で、「近さが重要」というアドバイスを、ワシは問答無用で受け入れることにした。
なぜなら、そのベテランさんが「就活の達人」だということがヒシヒシと伝わってきたからである。
そういう達人の域におられるヒトって、きっとひと目で相手がどういうタイプが見抜けるはずなのだ。そして、ワシの職歴やら話しぶりやらなんやらかんやら総合的に判断して、「ああ、コヤツは『近いとこ』に就職せんと、またケツ割りよるで」とわかったのだろう。
そもそも、ネットを徘徊してるとおそろしいコトバが突き刺さったりする。
たとえば「3回転職した人が4回目で続く可能性は、ほぼゼロ」とか、はああ、それが面接官の見かたなんだなあってさすがにタメ息……
うん、もうさ、心理学でいう「パターン」だもんね。たぶんダレが見ても「コイツ、またぜったい辞めよる」って思われる。
でも、オノレは「いや、ちゃいます、つづきます、だいじょぶ」って信じてるけど、いや、つづいた試しないよな。
そんだけアヤしいダメ人間へのアドバイスが「近くにせえよっ!」だった。
さて、そうはいってもワシ固有の事情がある。
それは「手を使う仕事はNG」なのだ。慢性的な手指の痛みをかかえているので、パソコンのマウスすらダメで数年まえからトラックボールに変えた。
日常生活にも支障を来たしている。包丁も使えなくなって久しい。シャワーヘッドも持てない。どうかするとアタマ洗ってても指が痛くなる。ゾウキン、ホウキもダメ。複写書類書けない。こないだ楽譜のスキャンを6ページ取ったら、それだけで手首に激痛が走る。
まあもう、将来的には「聞く・しゃべる」仕事にシフトせんとあかんと思ってるけど、定番のコールセンターはそれこそ遠すぎてムリだ。
というわけで、ワシとしての「パートの選びかた」をハラくくって決めてみた。
●第1条件 : ほとんど手を使わないこと。せいぜい計1時間のパソコン程度。
●第2条件 : ウチから極力「近い」ところ。
でさ、これ以外の条件はいっさい考えないことにした。
ぜんぜん興味がなかろーが、仕事がむずかしそうだろーが、「黒」っぽい会社だろーが、もうすべて判断材料にしないことにした。
てか、採用するかどうかは、そもそも会社が決めることなんだし、このふたつの条件を満たしてたらワシはもうなにも考えんでよろしい。