私自身が決めたことだからそうする

妹がいまの職場を退職する予定らしい。それだったら辞めたあと、しばらくのんびり旅行にでも行ったらいいのになあと私は思うんだけど、たぶん彼女はそんなこと考えないだろう。

そもそも前提が大きくちがっているのだ。よく言われるが、コップに水が半分入っていたとする。それを見たとき「ああまだ半分あるなあ」と思うヒト。「もう半分しかない」と思うヒト。「ある」に見えるヒトと「ない」に見えるヒト。

こないだカウンセラー養成講座で大塚あやこさんがこう言われていた。「机の上に100円玉が置いてあった場合、100円があるわけですよ。そこにはちゃんと100円が『ある』んですよね。でもアタマの中で勝手に一万円札を思い浮かべて、100円しか『ない』って思うんですよね」


先日妹と長電話をしていたとき、
T子ちゃん「貯金ぜんぜんなくって」
私「そうなん? どのぐらい?」
「200万ぐらいしかないよ。ずっと働いてきたのに」
「うーん、ちょっと待って。私いまどのぐらい持ってるかな? マネーフォワードで預金の合計はすぐわかるんだ。それに財布のお金を足して、そこからグランドピアノのローン残高を引いたら……、うん、全部で23万円だよ」
「おねえはオカしいんだよ」
「そうだね、前に勤めていた会社で『害はないけど変人だ』ってよく言われてた」

妹は「お刺身を食べられてしまむらで洋服を買えるぐらい」の生活を維持したいらしい。そのぐらいだったら実現すると思うんだけどなあ。そのサイズの夢だったらそんなにあくせく働かなくてもいいかもしれない。

でも妹はきっといま不安や心配を抱えているんだね。仕事を辞めるのもつらいんだな。その気もちにはちょっとでも寄り添ってあげたい。


それにしても姉妹でもまったく感じかたがちがうもんだね。私は2年前にパートを辞めたとき、そうだ、北海道を車中泊放浪してみよう!とやにわに思いついて、80日間ふらふら放浪してきた。(北海道放浪1日目その1|自宅からフェリー乗り場まで)

車中泊であてどもなく放浪するのが好きだから、その気になったらすぐ実行してしまう。だいたい夏が近づいてくるとヤバいんだよね。だんだん気温が上がってきてさ、青空を見上げるとさ、いったいなぜこんなにいい天気なのに、私は北海道にいないんだろうってハラが立ってくるんだよ。

クソぅ、それもこれもぜんぶピアノのせいじゃ! うっかりピアノはじめてしまったから、どうかするともう北海道に行けないかもしれないとゲンナリしてしまう。

なんだけど、バッハのシンフォニアを練習していたら、はは、おもろいわ。今回もね、新しい課題として2番が出たんだけど、この6日間ついついこればっかり弾いとったわ。またもバッハにかたよりすぎた。ツェルニーとソナチネが手薄といういつものパターン。

そういえばシューベルトの即興曲2番を新しくもらっていて、でもほとんど弾いてなくてね。楽譜見て仰天したんだけどこの曲10ページもあったんだ。まあもう3ページしかやってないよ。


ちなみに「譜読み」ということばにいまだ抵抗したい。だって私がコドモのころに「譜読み」ってぜんぜん聞いたことがなかったもんね。ありゃいつごろ発生したことばなんだろね。むかしは「初見」と「暗譜」しか聞いたことがなかったんだけど、いつのまにか「譜読み」は一般用語になったみたいだ。

以前ちょっとだけ参加した合唱では「音取り」という表現をしていた。私はそれもはじめて聞いたのだが、たぶんピアノの譜読みに当てはまるんだろう。合唱の先生が「音取りぐらいは各自済ませてきてください」って言ってた。

まあシューベルトは好きだからこれから長く付き合いたい。なので明日のレッスンでは、お叱りを受ける覚悟で初見に毛が生えた程度で持って行ってしまおう。練習不足であればあるほど合格にならない。んでも、それがシューベルトならうれしい。

今年の夏も去年と同じようにピアノを練習するだけで過ぎていくのだろう。北海道を想うと切ないな。

しかし、もう一度ピアノを弾きたいと決めたのは自分だからね。あえていまそう決心したのだからこれからもつづけるよ。

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