48才のときに発生した「物忘れ」だが、よくよく思い返してみると、「パートの仕事に支障を来たす」というのがいっちゃん問題になっている。
どこのパートへ行っても、仕事を覚えられずまちがえてばかりで、周りに迷惑をかけまくりだ。まあ、その周りのヒトというのもわりといいヒトばかりで、それほど怒られたことはない。よくあるのが「あきれられる」ってこと。その程度だからそんなに気にしないでかまわないのだが、あんまり居心地はよくない。
そもそも、なにを忘れてなにを覚えているのかを分類すると、仕事関連はまるまる全滅している。そりゃ働くことがキラいだから、基本的にどれもこれも見たくないし覚えたくもないのだ。根底に「ぜんぶ、べつにやりたないわ」ってのがあるから、ぶわーっと散逸していく。要するに興味がないのだ。
では、仕事以外はどうかというと、予想に反してまるっきりあかんのがカウンセラー養成講座だ。かなり興味あったのにねえ。しかし、いざ勉強となるとけっこう覚えることが多くてあっという間に落ちこぼれた。
カウンセリングというのは「技術」なので、理解して覚えて、かつ「実践訓練」をやらないといけない。受講生同士でカウンセリングをやり合う「自主トレーニング」の回数をこなすことになる。だけど、相談者役のヒトの話を覚えていられなくてねえ。
これも、要するに興味がないのだ。身もフタもないけど、結局相手のヒトに興味がないからやっぱりぶわーっと消えていってしまうのだ。それでもかろうじて自主トレをやれたのは、相手のヒトが自力でいろいろ気づいて変化することに関心を持てたからかな。
だが、もしカウンセラーになるのであれば、まずカウンセリングをやること自体に「夢中になる」ぐらいでないとね。おもしろくてたまらなくて、いくらでもやりたいって気もちがないと、そんなん職業にできへんよな。
いや、ぜんぜんそこまでいかない。だから、指定図書を読む気にもなれないし、テキストを見返す気も起こらない。これから先も、たぶんずっとこんな感じだと思う。
困ったな。ふつうのパートがイヤで、カウンセラーに転職するつもりだったのに、やっぱり「仕事関連」は草一本生えてけえへんな。
対して、毎日熱心に訓練して、かつ先生に言われたことはかなりびしばしアタマに刻まれるのは、ピアノである。先生から漏れ聞く雑談のたぐいも鮮明に覚えていたりする。そんなんはこのクソブログには書けない。でもだれかに言いたい。なので、妹にラインで一方的に書いてしまったりする。T子ちゃん、ごめんね。
さて、困ったな。いまにはじまったことではないが、ずーっと仕事がウマくいかへんな。仕事にするはずだったカウンセラーも頓挫しそうだな。仕事、なんなんっ?!
「ウマくいく、いかない」という点では、むしろピアノはまだ「そこそこウマくいっている」ほうだ。あくまでも仕事とくらべれば、うんとマシだ。べつに上達しているわけじゃないし、ヒトに聴いてもらえるシロモノじゃないけど、パートみたいに周り全員迷惑かけるとかそんな事態にはなっていない。
カウンセリングの自主トレはぜんぜんやる気にならないが、ピアノはやる気もヘチマもなくて、勝手に自動的に弾いとる。とくにバッハが麻薬のようにヤバくて、あのおっさんのせいでこんな毎日になってしまったのだ。
そうかっ! いまわかったっ!!
バッハぐらいおもしろい仕事をやったら、きっとウマくいくんちゃうっ?!
ハロワのベテランさんはさあ、「長く勤めようと思ったら、近いのがいちばんですよ」なんて呪いをかけよったけど、ちゃうわ。
「長く勤めようと思ったら、バッハぐらい好きなのがいちばんですよ」が、私にとって真実かもしれない。