本人が覚えていられない|たった一日で社名変更

今朝目が覚めたらさ、昨日考えた会社の名まえが思い出せなかった。たしか「ジ」ではじまったのは覚えている。でも、その先がわからん。

そしたら「変ロ短調 → ベーモール」は思い出したのよ。このごろ、スケールを弾く前に「ベーモールっ!」と叫んでから弾くようにしてるから、ドイツ語の調名もちょびっとずつ覚えていってる。

それもさ、私がピアノの先生におそるおそる「音階の名まえってドイツ語で言えるようにしたほうがいいんですか?」ってだいぶん前にお尋ねしたら、先生「学校ではドイツ語です」って言われるもんだから、それ以来レッスンでスケール+アルペジオを弾くまえに、ヘドモドしながら「今日はベーモールです」とか宣言している。

それを毎日練習するとき、ウチじゃデカい声で叫べるから、まあ覚えているのもあるが、会社の名まえはさっぱり忘れていた。


私は会社を作って、だれかの人生を応援したいわけで、なので「人生応援」→「じんせいおうえん」→「じせおえ」→「株式会社ジセオエ」、そうそうこうやって書いたら思い出せるのだが、あかん、素で覚えられへん。

で、変更することにした。

「ジ」は覚えてんねん。「人生」の「ジ」。あと「オウエン」もだいじょぶ。なにせ「応援」したいのが動機だからね。

〔新社名(決定版)〕 株式会社ジオーエン

これにしたよ。「ジオーエン」なら覚えられる、私が。お客さんどころじゃなくて自分が覚えられなきゃ。で、ジオーエンならひとに説明もOKっす。
「『人生』を『応援する』から『ジオーエン』です」って言えるよね。


社名ってのは意外とむずかしい。検索すればわかるけど、すでにある会社名がわんさかなんだよね。さすがに「人生応援株式会社」なんて存在しないが(似たのはある)、いかんせん泥臭すぎて即却下。音楽用語がイタリア語だから、イタリア語もいろいろ見たけれども、そんなん軒並みぜんぶ使われていてダメなんだよね。

じゃ、造語だな。検索してもほぼヒットしないヤツにしよ。ドメインもガラガラのヤツ。そしたら「ジオーエン」になった。まあ、オリジナルが好き。一個しかないヤツ好き。

よしっ! これでええわと思ったけど、会社作るってひと通りたいへんねえ。イチから作るのたいへんだよねえ。ぜんぶ自分で考えるってたいへんっすよ! 「定款」とかどないすんねんっ?! 丸ごとやってくれるサービスはそりゃあるけどね。

私は、過去に一度個人事業をほんの少しやったことがある。「せどり」だ。「せどり」とは、まあもう昔話だけど、ブックオフで安く仕入れた古本を、アマゾンで高く売って、その差額を儲けにする商売のことだ。

じぇんじぇん儲からなかったなあ。それに、やりはじめてしばらくしたら父ちゃんが脳梗塞で寝たきりになったから、あとはほったらかしになった。


ただしせどりをはじめる前に、ベンチャー企業をサポートする税理士事務所に話を聞きに行って、そこで教えてもらったことはすごくおもしろかった。当時はせどりでも売上げ1,000万円超えて消費税払っている個人もいるとか、海外のアマゾンで日本製品を売って儲けている個人とか、へええ、ほんとにそんなひといるんだあって仰天した。

なぜ税理士事務所に訊きに行ったのかというと、中立の立場での話が聞けると思ったからだ。そのころもせどりセミナーみたいなのはあったが、そういうのは敬遠して税理士さんにほんまの話を聞きたかった。そしたら、案の定おもしろすぎた。

いくら売上げ1,000万あっても、年末の棚卸しができないひとがぎょーさんおるとか。棚卸しって、ええと、「いま在庫どれだけありますか?」ってやつで、それは1冊ずつ「仕入れ値」を把握しておかないとできない。つまり「その本、ブックオフで何円で買ったのか?」がわからないといけない。

でも、それができないひとがおもくそいるらしい。何百何千冊と仕入れて、おおざっぱにアマゾンへ送るだけなので、そう、どんぶり勘定になってるらしい。顧問税理士がいても、その1冊の本を何円で仕入れたのかは、まあそうだなあ、わからんかもねえ。そのころブックオフのレシートに書名ないもんね。それで年末阿鼻叫喚らしい。


アマゾンで販売する商品には、一点ずつ「SKU」という固有の識別コードが必要だ。SKUは自動的にアマゾンが割り振ってくれるものの、販売者が自分で付けることももちろん可能だ。

私はSKUを「仕入年月-仕入れ点数-仕入れ店名-アマゾン発送日-仕入れ値-損益分岐額」で付けていて、たとえば「2015年8月-92冊目-ブックオフK店-2015年7月22日発送-仕入れ値1,620円-損益分岐額2,315円」という本ならば「1508-092-BTK-150722-01620-02315」というSKUを付けた。

多少手で入力するところもあるが、計算部分はエクセルで出して、てか、ぜんぶエクセルで管理していたから、本のタイトルも仕入れ情報もすぐわかる。アマゾンで売れたヤツは、販売価格、アマゾン手数料を入力するだけで、一冊ずつの粗利(売上高-売上原価)もすぐわかる。

あ、本のタイトルとかはアマゾンからの情報で引っ張ってこられるからわざわざ入力しないでいい。本のバーコードをピッとするだけで出るしくみがある。

という感じで、ただしこんなことをいちいちやっていると「薄利多売」の商売ではぜんぜんダメなんだよね。1冊売るのに時間かかりすぎて、結局儲からない。時給に換算すると400円/時ぐらいかねえ。アホっすねえ。


そのSKUの付けかたを税理士さんに話してみたら、税理士さん「それ、売れますよ」という。

私「え? ただのエクセルですよ。だれでもできますよ」
税理士さん「いやいや、それができなくて困っているひとがたくさんいるから、それ、ぜひ商品にしてください」

そっかー、困っているひとがいたら売れるんだなあ。
当時の私は、そんなもん、ちゃんとした商品にするなんてしんどすぎるわって思って、ハナから考えなかったけど、いまはちょっとちがうかな?

なんでもいいから、とにかく売ってみるというのがけっこういいやりかたかもね。
「走りながら考える」って方針で、株式会社ジオーエンを立ち上げますねん。

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