私は「働くことが、ぜったいにイヤ」という状態で、18才から40年間過ごしてきた。
ということは、だ。
間接的に「お金の意味が、よくわからない」ということにも、つながっていた。
じっさい、長年パートで働いていても、「この強制労働が → 次の月にチャリーンとゼニになる」というしくみが、ずっと腑に落ちなかった。
まあ、世間のひとたちは、その社会システムに納得しているから、ごくふつうに働けるのだと思うが、私には、まったく理解できなかった。
私が望んでいたことは、「ぜんぜん働かなくても、どこかから自動的にお金が振り込まれる」という状態だった。
それが、自分にとってはベストなしくみで、なんでそうならないのか?がふしぎだった。
あ、そうそう、「ベーシックインカム」とかすごくいいなあと思っていた。
「ベーシックインカム」とは、「政府が、すべての国民に対して、一定の現金を定期的に支給するという政策」だ。その代わり、年金や生活保護、社会保障はなくすよって感じ。
そう、だから、私のように「どこに行っても使いモンにならないヤツ」にはぴったりの制度だ。
しかし、そうねえ、湯浅誠さん(社会活動家)は、「ベーシックインカムは……」とつぎのように言っておられた。
- スペシャルニーズ(重度障害など)には、やはり制度を構築しないといけない。
- インフレが生じる。家賃など。
- こういうユニバーサル給付は日本ではウケが悪い。通った前例がない。
私は、だいぶん前だけど、湯浅さんの講演会行ったことあるのよ。
だって、自分が「貧困当事者」だしね。なんで、こない苦しい目してパート行かないとあかんのかわからなくて、湯浅さんの話、聞きに行った。
そしたら、めちゃくそ「話がおもしろすぎて」びっくりした。
ものすごく数字に強くて論理的、説得力あり過ぎ、でも笑いをウマく散りばめていて、ほんっと惹きこまれる。
湯浅さんいわく、「小国(貧困問題のこと)が大国と交渉するには、外交力が必要」
で、ズバ抜けた話術でもあるとか。
私は、小むずかしい話はよくわからないもんで、湯浅さんが、親戚のひとに「東大出たのに、ホームレスなんかにかぶれちゃって」って言われたとか、そういうエピソードがおもしろかった。
湯浅さんが、若いころからボランティア活動していたのは、「ただおもしろかった。やりたかった」だけだそうで、なるほどね、なんでもそうだけど「おもしろいから、やる」って基本だなあ。
その「おもしろい」が、ちゃんと「仕事に機能しているひと」に、私はなかなか出会えなかった。
あ、まあね、「踊る上司」はひとりいたけど。
仕事がウマくいっていると、うれしくなって、踊りながら部屋をぐるりと練り歩くおっちゃん。
ほんまは「おっちゃん」なんて言うたら、ぜったいあかんような「エラいひと」でさあ。
まあ、あのひとは「エラい立場」のひとだし、専門の仕事だから、私みたいなパート風情とは、ちょっと比べようがない。
で、「楽しそうに、おもしろそうに」仕事しているひと、どこにおるんかな?って思っていたけど、あれ? こんなとこにいるみたい。
あのー、ココナラにはね、そういう雰囲気のかたがおられるみたい。
あそこは、Web技術や、ブログでの稼ぎかた、デザインやイラスト、といったスキルを出品しているひとがたくさんおられる。
私は、何人かのかたとやりとりさせてもらった。ココナラ内で「ビデオチャット」もできる。
ちょうどズームのように、一対一でコンサルしてもらったこともある。
そしたらね、……めっちゃ楽しいのよっ!
もうね、ぜんぜん知らなかったことを、これでもかこれでもかと、雨あられのように教えてもらえて、いやー、またまたおもしろすぎて、それこそ踊りたくなったわ!
そう、それでね。
ココナラで、プロスキルを販売しているひとたちと接しているうちに、へええ、ほう、このかたがたは、きっとたぶん、「楽しくお仕事しているんだな」って思って。
うん、そのはずだよ。
「楽しくやっているひと」と接していたら、それが伝染してきて、他のひともぜったい楽しくなるよね?
まあ、ココナラは、「安すぎる」のがアレで、そりゃ、利用させてもらう側は気軽にお願いできるけど、一流スキルを提供しているひとには、ほんとアレすぎる。
しかし、ああいうプラットフォームがあると、「みんなのレビュー」を見ることができるからね。高レビューがぴしっと揺らがないひとは、まちがいなくすばらしいのよ、やっぱり。
おかげさまで、私は生まれてはじめて、
「へえ、なるほど、こないに楽しく、しかも自信を持って仕事をできるって、すごくいいもんだなあ」って、うらやましく思ったわ。
だから、私も「ネットで稼ぐ」ってことを、ちゃんとやろうかなって。
これまで長いあいだ、「いやいや、私なんかがネットで稼ぐなんて、とんでもない、でけへんでけへん」って思っていたけど、ちょっとその考えを撤廃しようかなって。
「諭吉さんとのお付き合い」は、これまで、なんかよくわからなかった。
しかし、ココナラで、「諭吉さん、こうやって使うんだ。こうやったらもらえるんだ」とわかってきた。
ふうん、これから「諭吉さん」と仲良くなれそうかも。
これまでは、ハスにかまえて、わざと「諭吉さん」に興味ないフリとかしてたけど、いやいや、もっとお近づきになって、ちってもかまわないんだよね。