何百万も損しているんだけど、あれっ? ほんまは得してる人生??

「お金、損して困ってる(いや、困ってない)」という文字と、「ピアノ」のイラスト 音楽

ふつう、年金は「65才」からもらう。
でも、あらかじめ申請すれば、もっと早くからもらえる。

早めに「60~64才」のうちから、年金をもらっちゃうことを「年金繰り上げ受給」という。

で、そんなふうに「早めにもらう」と、年金の額は「ちょっと少なめ」になる。
ちょっと少なくなるけど、しかし、5年も前倒しでもらえてしまう。

となると、じゃあ、何才の時点で、もらう総額が変わってくるのかというと、私の場合(1962年4月2日以降生まれ)は、「80才10ヵ月」になるらしい。

年金繰り上げ受給の損得の分かれ目はいつ?

年金繰り上げ受給の損得の分かれ目はいつ?|東証マネ部!




そもそも私は、「長期的に考える」のがとても苦手だ。せいぜい1年先ぐらいのことしか、アタマに上らない。

だから、こんなふうに「80才10ヵ月から、損になりますよ」と書かれていても、「はあ? なんすか、それ?」なのだ。

ただ、私がやろうとしている、「60才から年金もらうぜ」ってのは、「もらう年金の総額」が「80才10ヵ月から、(65才から受給のひとよりも)少なくなるよ」という話らしい。

そりゃもう! 当たり前だけど、60才からもらうに決まっとるやんっ?!

べつに「いつから損とか得とか」考えるまでもなく、私は「もらえるモンは、1日でも早うくれ! ホレ!」なのだが、いやあ、「80才10ヵ月で、ようやく逆転」とわかって、ますます「エエ話やん」になった。

ウチの親を見ていて、つくづく思ったけど、もうね、80才よりあとなんて、まともに動けんもんね。

そんなころになって、「ほう、むかし65才まで働いたから、いまから年金の総額が増えるな、うっしっし」って、ぜったい思わねーもんな。




こういう「総額で考えると、得か損か?」という話は、そうだなあ、「持ち家か、賃貸か?」ってな選択でも使われるよね。

こんな私でも、老後のことを、うっすら考えた時期があって、2013年(51才)に中古マンションを買った。将来ババアになって、賃貸を追い出されたらどうしよう?とか思ったからだ。

いうても、16平米のクソみてえなワンルームでさあ、そうそう、売り主さんに事情があって、めっちゃ売り急いでおって、99万円で売りに出ていたヤツなんだよ。

おい、中古の軽かよっ?!みてえな値段だったら、ホイホイ買っちまった。ま、内装きちゃねえから、結局フルリフォームしたけど。

しかしですよ。2年前にピアノのレッスンを再開したら、グランドピアノを欲しくなっちゃった。

だから、音出し可の賃貸マンションに引っ越して、そのあと、しばらくしてから中古マンションは売っぱらったのさ。

なんで、こないなババアになってたら、買ったり売ったりクソ忙しいんだろ?って思うけど、まあね、ピアノ弾くひとは、わりとこんな感じみたい。

もうだいぶん前だけど、ピアノのレッスンの帰りに、たまたまある生徒さんのお母さんに出会った。

ピアノを習っているのは、子どもさん。その子どもさんのお母さんと、ちょっとお話したのよ。

お母さん、めっちゃ明るくてよくしゃべるひとで、「あはは、こないだ引っ越したのよ~」とか大笑いしていて、やっぱし、ピアノが弾ける賃貸へ、家族みんなで引っ越したみたいだった。

あの話ぶりでは、どうも一戸建ての持ち家は、そのままにしてあるようだ。




それに、2年前の発表会のとき、隣の席にいた年配のひとが、「孫一家が、ホニャララからホゲホゲに引っ越しましてな」とか話していた。

ほらあ、ピアノ弾くひとたちって、みんな弾けるとこへ引っ越すじゃん?!

そーゆーのがデフォルトなんだよっ!

まあ、だから、「総額で比べるといくら」みたいなのは、いちおう比べる指標として、「総額」というお金を使っているものの、「どっちがしあわせか?」ってのは、お金に換算できないよね。

現在私は、「ああ、ピアノがだんだん弾けるようになってきて、むちゃくそ楽しいやん」って思っているから、いまのうちに「ピアノを弾ける時間とお金」を確保したい。

あと、もちろん「働くのがイヤ」ってのもあるから、もうパートなんかやんぴ。

たぶん、ピアノを再開していなかったら、あのまま中古マンションに住んでいただろう。ブータレながらもパートに行ってたかもしれない。

でも、ピアノに開眼したら、あらら、人生変わっちまった。
「フェルトで金属線を叩くゲーム」が、おもしろすぎちゃった。

って、大移動しているひとたちが、けっこういるみたいで、けれども「音楽で、あららー」とか言ってる人生って、「やっぱ、太陽系の外はおもしれえな」みたいな人生で、もうやめられへん。

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