とうとう美容院へ行けなくなった高齢者はどうするのか?

日々のあれこれ

1ヵ月以上前から、母がウダウダ言っていたことのひとつに「散髪」がある。

あ、散髪なんて言うたら怒られるな。

美容院ね、美容院。90歳でも美容院。

むかし母は、まるでふつうにおカネがあるヒトのように、ちゃんとした美容院で、カット・毛染め・パーマをしてもらっていた。

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私は1,000円カット店しか行かないので、ふつうの美容院がなんなのかよくわからない。

わからんけど、まあね、おしゃれに興味がある女性は、そういうのにおカネをかけるらしいと、うっすら理解していた。

そんなヒトに属していた母は、サ高住に入ってからも近所の美容院に通っていたらしいが、じきに歩くのがおぼつかなくなって、サ高住に来てくれる美容師さんに、しかたなく頼んだそうだ。

2ヵ月に一度、サ高住まで来てくれて、おばあさま方の髪の毛を順番に切ってくれる。

切るだけ。毛染めは不可。




母以外のヒトたちは、全員髪全体をとても短く切っていたらしい。

でも、母だけは「ボブ」。

以前、7年ぶりに私が母を見たとき、うげっ、このヒト、ええトシこいて「おかっぱ」じゃん!ってびっくりしたよ。

なんかちがうんだよね、ふつうのヒトと。

だからいろいろあるんちゃう? あちこちで。

で、2ヵ月前から私と同居して、しばらくすると「美容院行きたい、もうバサバサでうっとうしい」とグズり出した。

私は、母が好みそうな美容院なんて、よう探せんし、あったとしても、連れて行ったり待ったり、てか駐車場がないとこだったらどうしよう、暑い、メンドくせえとかで、放っていた。

そうこうしているうちに「母がコケたら自力で起き上がれない → 私は立ち上がるのを介助できない」と判明。




そんなタイヘンな要介護ばあさんを、とてもじゃないけど美容院に連れ出せねえ。

すると、ネットで「訪問理美容」ってのがあるとわかった。

ケアマネさんに訊いてみたら、すぐにパンフレットを持ってきてくれて、本日美容師さんが自宅まで来てくれた。

なんでも、寝たきりのヒトであっても「寝たままカット」といって、ベッド上で散髪してくれるそう。

そういう「福祉訪問美容」専門の美容師さんが、機材一式を台車に乗せてやって来た。

母の部屋で、テキパキ準備しながら、愛想よく会話もしてくれる。

私は、あんまりのぞいていたらおジャマかなと思い、自室に引っ込んでいたが、母は楽しそうに話しているようだった。

後片付けも含めて30分ほどで終了。

髪の毛が散らばったらどうなるかと思っていたが、専用シートも敷いたうえで、室内の清掃もしてくれたらしい。




料金は、カット・ブロー3,300円、出張費990円、コインパーキング代200円。

う~ん、このぐらいふつうに払えるヒトだったら、べつに元気なヒトでも頼みたくなるぐらい、めっちゃ便利。

だって、自分のウチに来てくれて、ちゃちゃっとカットして30分でおしまい。

お店に行く手間も、そこで待たされるムダもまったくなし。

母はといえば、

「サ高住の美容師さんより、ずっと上手だった」とニコニコ。

ほう、コロンとまんまるなボブに仕上がって、ふふ、かわいいね。

母ちゃん、しきりに鏡を見ては笑顔になってるので、なるほど、髪がキレイになるって大事なんだなあと得心した。

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