医者ってスゴいなと思った。
だって、自分のさじ加減ひとつで、患者の生死を決定できるんだもん。
そりゃまあ、たとえばタクシー運転手に対しても、命を託している面はある。
けどな。
まさかね、入院前に、私のとこに私服であらわれて、
「たとえば胃ろうとかは、どうお考えですか?」と問われて、
私「以前、母と数回ほど話題にしたことはあります。
そのとき、母は『そんな痛いことはしたくない』と言っていました。
私自身は……いまは、ちょっと即答できないですね」
そう。
たったこれだけのやりとりで、S山先生は「延命治療なし」と決定したようだ。
で、もう母のベッドにすら行かない。
昨日の電話でも、先生はこう言われた。
「『痛いことはしたくない』と言いましたよね」
へええ、そうなんだ。
「痛いこと」のなかに、経管栄養とかなんだとか、ぜんぶ入るんだ。
でも、末梢点滴はやってるよね?
点滴は痛くないんかいっ?!
てめえ、ざけんじゃねえ!
点滴だけだったら、余命1~2ヵ月だろーがっ?!
それ、母に了解取っとるんかいっ?!
あたしさあ、このやりとり、面と向かってやってたら、きっとコイツぶん殴ってるわ。
まあ、でもこんなクソ野郎、まともに相手にする価値なし。
せいぜいウマく利用して、とっとと退院しよう。
ただ、コイツがこんなことしよるのは、まあね、母が90歳というのもあるよな。
たとえば、だ。
20代の患者に、まさかこんな対応はしないんじゃないか?
はいはい、どうぞ1~2ヵ月でアチラへ行ってください、なーんて、するかね?
もう回診もしませーん、とか、やるんかね?
まあ、しないよな、さすがにコイツでも。
90歳って、こういう扱いをされる可能性もある年齢なのだ。
もうわかった。
医者の価値観もそれぞれだろうから、おまいの考えも、それでいい。
私だって、ケンカして、これ以上母にミョーなことはされたくない。
あさっては、冷静に先生の説明を拝聴します。
先生の対応も、だれにも言いません。
ブログには書くけど、べつにどこの病院かはわからんでしょ。
今日も病院へ行って、母宛の手紙を渡し、そして洗濯物を受け取って帰ってきた。
相変わらず、母の様子はなにもわからない。
しかし、こういう状況でも、なにか「意味」があるかもしれないね。
私は私で、デキることを実行していくのみ。