今日は、ようやく面会日。
まだまだ面会制限がきびしく、2週間に一度、10分だけの面会だ。
お花屋さんに寄って、昨日頼んでおいたアレンジメントを購入。
お正月用のしつらえで。
「お見舞い用」と頼んでいたのだが、獅子舞は、病や邪気を祓うそうで、なんと気の利くお花屋さん。
さて、面会。
母は、以前とちがって、大部屋に移動していた。
ひと目見たとき、うわ……やつれたなあ、という印象。
夏頃、元気にモリモリ食べて、はしゃいでいたときと比べると、ほんと面変わりしてしまった。
けれども、私の手を、ギュッと握りしめる力は、かなり強い。
痛えっ! 痛っ! たたっ!
ギュウギュウ握りながら、なんやかんやしゃべってるけど、あのー、ピアノに差し障りそー。
どうも、ココの病院がイヤで、ヨソに行きたいというが、
まあ、そりゃそうだ、こんな病院、即刻出ていきたいよな。
でもなあ、胃ろう造設予定のA病院は、大きな病院だから、そのまま入院は不可。
日帰り外来で、チャチャーッと造ってもろたら、さっさと帰らんといかん。
だからといって、この状況で、まったくヨソの病院も受け入れてくれない。
いろいろ話しているうちに、なんか、ますます目が輝いてくるし、話もしっかり、いやあ、放っといたら1時間以上はしゃべってそうだ。
で、心配していた鼻チューブなのだが、
「うん、イヤよ、ずっと気になる」というだけで、私が案じていたほどではない。
手紙の内容も、とてもよく覚えているし、先のことも心配しているし、
まあ、とても終末期とは思えない張りのある様子。
これでさあ、すでに鼻チューブ(経鼻胃管)だから、もうりっぱに「延命治療」なんだが、
ほんまか、コレ?
本人は、まだまだ生きる気満々で、A病院で胃ろう造設するのも、バッチリOK。
それに、ちょっとびっくりしたのは、主治医先生が、ときどき回診してくれているらしい。
あ、そうなんだ。
それはよかったねえ。
S山先生様っ! あざーすっ!!
オカしい母娘を、それなりに理解していただき、感謝申し上げますっ!
なんか、いろいろ話が尽きなくて、はっはっは、30分が過ぎちゃった。
あわてて、病室を出た。
まあね、振り返ってみると、う~ん、「なにもする気がしない」「ずっとしんどい」とは言っていた。
あと、鼻チューブ栄養も、定量は多すぎて、とちゅうで止めているらしい。
うん、ネット上でも「90代の必要カロリーはデータなし」とかあったし、いいんじゃない?
そうだなあ、やたらアタマはイケるのに、身体がついていけないっつーか。
しかし、延命治療してもらって、正解だと思うよ。
だって、さいしょの処置どおり、末梢点滴だけだったら、今年でおしまいだったからね。
新年早々、あたしゃ葬式やらなきゃいけなかったんだよ。
延命として、鼻チューブやって、そいで、あんだけしゃべっていられたら、
いやいや、それでスゴくよかったと思うけど。