母が、いつごろ訪問歯科に来てもらえるのか?
昨日は、母から手紙をもらった直後だったので、ヤキモキしていた。
しかし、よく考えてみれば、ソレは歯科と病院とで決めること。
訪問診療の日時が決まれば、そのぐらいは、病院から母に伝えるはず。
あたしゃ関係ねえ。
なので、今日はもう、私から病院には電話をしなかった。
さて、訪問歯科に診療してもらったら、どうなるかな。
去年の11月28日、母を歯科クリニックへ連れて行った。
そのクリニックは、母がもう20年以上お世話になっていた。
けれども、母は「先生がトシ取って、腕が落ちてきた」とイヤがっており、
また、自家用車を横づけできない地域にあるので、それが最後の診察だった。
長年診てくださった先生は、そばについている私に向かって、
「歯みがきがほとんどできていないね。
虫歯だらけだ。
これからは、娘さんが磨いてあげてください」と言われた。
まあ、そうだろうな。
母は、夕食後、私が洗面所へ連れて行くと、ただちに自分で歯みがきはしていたが、
毎度のことながら、「しんどい、ほんとはやりたくない」とこぼしていた。
手の動きも、こまかい作業がむずかしくなってきている。
手、だれでもそうだが、トシ取ったら、だんだん動かしにくくなる。
ピアノの練習で、それを毎日、ヒシヒシ感じているのが私。
最後の診察のあと、私は、歯科衛生士のヒトから、どんなふうに母の歯を磨けばいいのか、教えてもらった。
でも、あれ? いまはすっかり忘れてしまった。
まあいいや。
で、いまから3ヵ月前、すでに虫歯だらけだった母の歯。
う~ん、たぶんそのうちの2本が、今回とくに悪くなったんじゃないか。
「あごまで痛い」となると、どうだろ?
抜歯になったら、まあ、かわいそうだねえ。
これまで、部分入れ歯をふたつはめていた。
つまり、かなりの本数の歯が、いちおう残っていて、総入れ歯ではない。
だが、そもそも口からモノを食べていないので、もう部分入れ歯もしていないはず。
部分入れ歯、ハメるのもハズすのも、ギチギチで毎日苦労していたし、
「ハメていると痛い。先生がヘタクソ」と母はいつも怒っていた。
そんなにぴっちりの部分入れ歯、入院してから、ずーっとハメていなかったら、もう入らないよね。
訪問診療の歯医者さん、どうするかなあ?
胃ろうをしている90歳、それでも「歯を残す治療」をしてくれるだろうか?
もし2本とも抜歯してしまったら、う~ん、部分入れ歯を作るだろうか?
仮に、もうひとつ部分入れ歯を作ったとする。
しかし、「虫歯だらけ」だったら、遅かれ早かれ、ほかの歯も痛み出すだろう。
そしたら? 抜歯? また部分入れ歯追加?
母がサ高住に入所していたころ、90代半ばのヒトは、全員総入れ歯だったらしい。
「歯みがきしなくていいからラクよ」と言うヒトもいたそうだ。
ただ母は「まだ健康な歯まで抜いて、総入れ歯なんてとんでもない」とあきれていた。
うん、だから母ちゃんは、総入れ歯はやらないな。
すると、おそらくこれからも、歯のことで悩まされるんじゃないか。
うう、痛いことやつらいことが、てんこ盛り。
延命しちゃうと、こういうのもオマケで付いてくるんだね。