要介護4の90歳が、どうしたらリハビリをつづけられるだろうか?
たまたま私がパッと思いついたのは「リハビリの効果を実感できること」。
リハビリをやったら → こんなにいいことがあるよ!と、母自身が感じることができたら、それがモチベーションにつながるんじゃないか?
この「リハビリ効果の実感」というのは、すでに母も感じてはいる。
先週水曜日、Y先生のリハビリ後、疲れているだろうに母はトイレに行くという。
で、シルバーカーにつかまろうと、立ち上がった瞬間、
母「あ! すごくラク!」
ホラね?
そばで見ていても、足の力でスッと難なく立ち上がれていた。
さて、ココからはヒトによってさまざまだろう。
この心地いい体験をもっと味わいたいと思うヒト、心地よかったけど寝ているほうがラクと思うヒト、そもそも嫌いなリハビリだから心地いいなんてありえないと思うヒト。
母はといえば、「心地よかったけど寝ているほうがラク」というタイプだ。
そして、昨日の朝コロんだあと、体操をしたのち歩いてみたら、わりと安全に歩けていたが、やっぱり「体操をしたから → 歩くのがラクになった」とは思えないらしい。
私「う~ん、リハビリをした結果、母ちゃん自身が、その効果を実感できて、少しでもうれしいと、つづきやすいんだけどね」
母「なんにもわかんないよ」
私「体操やるまえと、やったあとで、なんにも変わりない?」
母「そう、なんにも変わんない」
ありゃりゃ!
そのとき、ふと思い出した。
母がまだ50代のころ、ふたりでフィットネスクラブへ行ってたことがある。
母が行きたいと言い出して、いっしょにはじめた。
初心者向けのエアロビクスとかやってたのだが、う~ん、母ちゃん、手足バラバラなのよ。
そりゃ、私も母のこと言えないほどヘタなんだけど、母はねえ、右も左も上も下もわかんないほど、まあ合わない合わない。
それをいまさらのように思い出して、あ、そうか、母ちゃん「運動が苦手」なんだなあって。
なんつーか、自分の身体がどうなっているか、そもそも関心が薄いんだね。
だーかーらー、いまになって突然「身体の感覚に鋭くなれ!」ってのがムリだよ~
母が得意なのは、歌。
中学から社会人まで合唱をやっていたから、お腹から声を出すのがいまでも得意。
だけど私は、歌を歌うのはしんどい。
そうじゃなくて、足を動かすだの指を動かすほうが、ずっとラクにデキる。
みんな得手不得手があるよなあ。
母「リハビリ、やりたくないけど、みんなが勧めるね」
私「そりゃ、みんな、母ちゃんがコロんで骨折するの、心配してるから」
母「ふうん」
私「どうしたら、やりたくなるかなあ?」
母「春ちゃんが、教えてくれたら……やる……か…な?」
う~ん、やっぱりソコかあ。