母の様子を見ていると、「寝たきり → あっという間に歩けなくなる」のがよくわかる。
病院へ入院していたのが2月末まで。
そのあいだ、ほぼ毎日リハビリしていた。
退院後は週1回の訪問リハビリ。これは4回でやめてしまった。
結局、最後のリハビリが4月3日で、それから後はなにもやっていない。
やらないとどうなるか?
そりゃもう、どんどん歩けなくなる、手すりにつかまっても立位がふらふら、ベッド上に座っても(端坐位)すぐに後ろへひっくり返る。
ああ、全身の筋肉がみるみる失われていくんだなあ、ってのを目のあたりにする。
リハビリはやらないので、場当たり的に対処。
まず、トイレまでの距離、2m70cmを往復できなくなった。
これはキャスター付きイスに座ってもらって移動する。
本当は室内車椅子がいいけれど、やっぱり母は「イヤ」とのこと。
そういういかにも「年寄りめいた器具」は使いたくないのだ。
キャスター付きイスで、移動はあるていど問題なくなった。
しかしこんどは、トイレのなかで、立つことがむずかしくなってくる。
これまでは、トイレ内の大きな手すりに両手でつかまって立ってもらい、そのあいだに私がパジャマズボン・ズボン下・紙パンツを降ろす。
用足しが終わったあとも、おなじく立った状態で、下の衣類を上に上げていた。
でも、昨日から、この「手すりにつかまり立ち」が10秒ほどしかもたなくなった。
それ以上は、ヒザが折れてグダグダと倒れてしまうのだ。
まあ、便座があるから、すぐに座ってもらえるけど。
この問題に対しては、事前にベッド上で、パジャマズボンとズボン下を脱がせることにした。
そうやって紙パンツだけにして、ベッドからキャスター付きイスへ移乗 → 移動 → トイレ内で紙パンツのみすばやく降ろす、というふうにした。
紙パンツだけなら、上げるのもすぐにデキて、倒れるまでに間に合う。
その後、ベッド脇まで移動して、スリッパを脱がせて、ズボン下とパジャマズボンをとちゅうまで着せる。
で、もう一度スリッパを履かせて、ベッドの柵に両手でつかまって立ってもらい、すばやくズボン下・パジャマズボンを上げて、こんどはベッドに移乗。
ベッドに寝るにしても、身体をあまり動かせないので、ちょうどいい位置になるまで、介助が必要で、ふとんをかけるまでけっこう手間取る。
以上、トイレの往復だけでも、やっぱり20~30分はかかってしまう。
それが1日6回なので、合計2時間~3時間はトイレ介助に必要だ。
あと母は「ゆっくりていねいにやさしく楽しく介助してもらう」のが好みなので、ま、このぐらいはかかってしまうのだ。