現在89歳の母は、7月30日が誕生日なので、まもなく90歳。
あのう、私自身、「90歳の老人」をこれまで見たことがなくて。
ま、しばらくしたら「現物」を目の当たりにすることになるのだが。
いまはまだ、89歳っすよ。
なんつーか、自分のイメージでは「90年も生きた人間なんて、生きて動いているだけで奇跡みたい」。
だが、母ちゃんは元気だ。
とくに「しゃべり」が異様に突出して、破竹の勢いが止まらない。
昨日なんか、電話で3時間ぶっ続けでしゃべっとった。
このごろ、私も、自分のことをある程度話せるようになったけど、8割は母ちゃんのしゃべりだな。
3時間もしゃべったら、さすがに母ちゃんも疲れたんじゃないか、今日心配して訊いたら、
「ううん、ぜんぜん、まだもっとしゃべりたい♪」と嬉々としている。
電話で話だけ聞いていると、う~ん、べつに60代でも通用しそう。
てか、7年前より滑舌がよくなっていて、私よりしゃんしゃんよどみなく話している。
なんですかね、このばあちゃん。
あと、声がデカい。
デカすぎる。
歌が好きで、歌いつづけているからだと思うが、スマホがビリビリ振動するほど、大声を出しよる。
これで90歳になるんすか?
私と同居したら、まず「パソコンを使えるようになりたい」らしい。
母ちゃん「むかしはローマ字入力したけど、こんどはカナ入力を練習するわ。
ユーチューブも楽しみ♪
五木ひろし、たくさん見るの。
あと、ネコちゃんの動画、見たい!」
スマホは、かつて挑戦したらしいが、また復活したいという。
ウチの中で、私とラインのやりとりをするんだとか。
私が「AIっておもろいよー」と言っているので、Bingもやりたくてしゃーないらしい。
それと「ユーチューバーデビュー」も夢だそうで。
いやまあ、私は伴奏でもなんでもするけど、アレだよね、たぶん、いったん録音したのを聴いたら、いろいろアレだと思うよ。
母ちゃんのことだから、なかなか納得しないだろう。
でも、それはそれで、きっとまた歌の練習をはじめそうだから、ま、いいか。
母ちゃんが「あれもやりたい、これもやりたい」と言っているので、なんだかふしぎな気分だ。
私もけっこう、やりたいことが目白押しなタイプなんだけど、あれれ? こういうの、もとは母ちゃんゆずりだったかね。
そして、私自身も母ちゃんと同居するのが、とても楽しみで、これもふしぎな感覚。
少なくとも「介護がタイヘン」なんて、いまはまったく実感なし。
というより、あの「しゃべりの達者さ」とアンバランスなのが、足の弱り具合。
去年はじめのころ、背骨の圧迫骨折後、2ヵ月かな、寝たきりだったらしい。
そこから、またいちおう歩けるまで回復したそうだが、以来、極度な運動不足になり、あまり歩けなくなった。
私も、変形性膝関節症と骨粗鬆症なんで、まあ、ふたりでいっしょにリハビリに励もうか。