「なにもかもがメンドくさい病」が治ってきた思いがけない理由

日々のあれこれ

母が入所していたサ高住では、お刺身や握りずしは、まったく出なかった。

母「生もので食中毒を恐れていたんだと思うけど。

デイサービスでね、先生がいないとき、みんなでこっそり『ああ、お刺身食べたいね』ってつぶやいてたの」

食中毒予防? ほんま? 高いからちゃう?

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あと、なんでスタッフさんのことを「先生」って呼ばせるん?

私は以前、ある施設(高齢者向けじゃない)を知っていたが、そこもスタッフのこと、「先生」って呼んでいて、なんで?って思っていた。

まあ、そんな細けえコトに引っかかる私の料簡が狭いかのう。

それはともかく、あのままサ高住に入っていたら、「一生刺身も握りずしも食べられない余生」確定だった。




だもんで、退所したいま、母ちゃんが望めば、いつでもお刺身とか買ってくる。

近所のスーパーのお刺身は、安いのに身がぶ厚く、鯛の身もやわらかくておいしい。

母は、まぐろと鯛が大好きで、いつも大よろこび、ほんまに手を叩いてはしゃぐ。

「おいしそうねえ、大ごちそうねえ。

鯛ちゃん、あんた、こっちいらっしゃい、おいでおいで」と、鯛の切り身に話しかける母ちゃん。

私は頼まれたモノをスーパーで買ってくるだけ。

料理なんかまったくしていないのに、惣菜のたぐいを皿に入れただけで、こんなによろこんでもらえるなんて。

「いつも買い物に行ってくれてありがとうね、ほんとに助かるわ」と母はしょっちゅう言ってくれる。




いやまあ、ひとり暮らしのときだって、買い出しぐらい毎日行ってたから、そんなのは手間でもなんでもない。

けれども、自分がついでにちょこちょこやってる程度でも、こうやってお礼を言われて、よろこんでもらえると、やっぱり気分はいいね。

それと、食事のメニューを母が考えてくれること。

これもスゴく助かっていて、しかも毎日勝手にちがうモノを食べられるシステムになった。

自分は食に関心がうすいので、なにを食べるか?考えるのが非常にメンドー。

だもんで、365日納豆玉子かけご飯だの、365日納豆雑炊だの、そういうキャンペーンになっちまう。

納豆という選択は、安くて栄養がありそうだからで、とくに意味はない。

だが、母に献立を考えてもらうようになってからは、なるほど、日々ちがうモノを食べるのも気分が変わっていいもんだとわかった。

そういう毎日の積み重ねが、私自身に「良い変化」をもたらしているんだな。




まだまだ用事は溜まりまくっているが、今日はクルマ関連の書類を整理した。

いま乗っている軽トラは2017年購入。

以来、ワケわからん書類がどんどん増えて、ソレぜんぶダッシュボードに突っ込みっぱなし。

その6年分のクチャクチャを、要不要に分け、保存するのは分類整理したら、ひゃあ、スッキリした。

こういうの、前の私だったら、ぜったい手を付けなかっただろうに、いまはなぜかやりたくなった。

とくだん母に「クルマの書類、整理したよ」なんて話はしない。

基本的に話題も母におまかせで、母が自由にしゃべれるようにある程度仕向けている。

けど、そうだなあ、「自分が話そうと思えば、いつでもすぐに聞いてもらえる相手がいる」って、それは安心というか、つながりというか、受け止めてもらえるというか、なかなかに貴重なモノだね。

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