母が転倒したとき、いっちゃん困るのは「立ち上がれないこと」。
それに加えて、「私が、立ち上がりを介助できないこと」。
そうなった場合に、そのときだけスポット的に、人手を借りられたら助かるが、コレがまたむずかしい。
民間のサポートサービスは、24時間対応してくれたりするが、18時以降や休日は、1回15,000円ほどかかる。
民間は高すぎてダメ。
介護保険内でできることなら、1日1回「見守りの訪問」を入れるらしい。
いま現在、(月)(水)(金)に入浴介助に来てもらっている。
これにプラスして、(日)(火)(木)(土)に「見守り」を入れる。
そうすると、毎日1回、だれかが訪問してくれる体制になる。
なので、たとえばもし、夜間に母が転倒して立ち上がれなくても、翌日にはだれかの介助で起き上がれるようになる。
ってのが、ケアマネさんの提案だった。
そのお話を、私も母も黙って聞いていたんだが、聞いている最中から私は内心、そりゃあ、ぜったいあかんやろ?と思っていた。
案の定、ケアマネさんが帰ったあと、母はすっかりあきれた表情で、
「これ以上、他人がウチにやってくるなんて、もう……」と嘆いていた。
母は、ヒトが訪問してくるのを極端に嫌っている。
いまでも、週3回入浴介助もほんとうはイヤで、早く私が介助できるようにする予定。
なんだけど、私の手の具合がよろしくなく、自分でシャワーヘッドを持つのもキビしいので、他人の介助でガマンしてもらっているのだ。
そもそも母は、宅配とかでドアチャイムが鳴るのすら、イラ立ちのモト。
私が自分の予定で、スマホのアラームをかけていて、それが鳴ったときでも、即座に反応する。
つまり、母ちゃんはとっても繊細なヒトなので、用もないのに「見守り」という名目で、さらにまたニンゲンがウチにやってくるなんて、耐えられそうにない。
まあ、たしかに「めったにない転倒」に備えて、入浴介助日以外も訪問してもらうのは、ちょっと過剰かも。保険内にしても、さらにおカネがかかるし。
じゃあ、機械はどうでしょう?ということで、介護用品スタッフさんが「電動昇降座椅子」のお試し品を持ってきてくれた。
出典 https://komura.co.jp/komura_brand/1493/
これ、デカいよ。
スタッフさんは二人がかりで組み立ててくれた。
これは座面を一番下まで下げると、床からの高さは1.5cm。
なので、これだけ座面が低いと、ふつうなら床から↓こんなふうにして、座面まで腰を移動させられそうだが。
出典 https://komura.co.jp/komura_brand/1493/
では、じっさいにやってみましょう、とみなさんの前で、母に少し試してもらったが、腕の力だけで腰を座面に乗せるなんて、母にはまったくムリだった。
それに、機械が大きすぎる。(部屋が狭いとも言う。)
レンタルでも高すぎて、他の介護サービスを削らないといけない。
キャスターが付いているので、じっさいに私も移動を試してみたが、いやあ、そうカンタンではない。
部屋から廊下までも狭いので、何度も切り返さないと進まないし、けっこう重たく感じる。
結局、「転倒に備えて、いつ使うかわからんが、ずっと置いておく」にはどうだろう?ってことで、せっかくだが見送ることにした。
私は、そもそもいまの時代に「ヒトの力のみ」で介護をやるのはどない?と思っていた。
なので、こういう機械は大いに歓迎だったけど、うう、なるほど、機械ってのはたいてい「デカいモン」で、それなりの空間がないと設置できない。
あと、母は「他人が関わってくる」のをイヤがるので、こちらも悩ましい。
まあ、私にデキることで、なにか「立ち上がり」に役立つモノはないか、もっと検討してみよう。