父と母の「老いの転落」を見ているおかげで、自分のこれからも真剣に、かつ具体的に考えられる。
母と話をしていると、母自身は、
「まさか、こんなにいろいろデキなくなるとは思わなかった」となげいている。
そうだろうね。身近に「どんどん衰える高齢者」がいなかったから。
私だって、母と同居していなかったら、ちっともわからなかったよ。
母には悪いけど、目の前で経過を見せてくれるので、私は大いに助かっている。
年老いてから、できるだけ長く自立して暮らすためには、まずなによりも「筋力」が重要だ。
いずれだれでも、「杖 → シルバーカー → 歩行器 → 車椅子」となってしまう。
ココで、シルバーカー以降にならないのが大切。
なぜなら、シルバーカーを使う状態になると、両手がふさがってしまい、結局だれかの手を借りないと、デキないことが大幅に増えてしまうからだ。
せめて、「片手で杖」までにとどめられたら、ほぼひとり暮らしをつづけられる。
母がサ高住でいっしょだったヒトたちの様子を聞いていると、100歳でも杖なしで歩けた女性もいたらしい。
そのヒトは、縫物の仕事を長年していたそうで、座り仕事だからこそ、ヒマがあればしょっちゅう外を歩いていたという。
つまり、相当意識して歩くことをつづけていたから、100歳でも足腰が衰えなかったのだ。
いやあ、見習わないとね。
けれども、そこまで歩けるヒトはごく例外だ。
私は自信がないので、いつかはシルバーカーや歩行器を使うだろうと思っている。
そうなったときに、ひとりでトイレを済ますためには、室内のバリアフリーとか、ユニバーサルデザインが超重要。
いま現在、ほとんどのふつうのウチが「狭い個室トイレ」だ。
ああいう仕様のトイレだと、トシを取ったとき、真っ先に使えなくなってしまう。
介助してもらうのも、タイヘン苦労をかけてしまう。
それで、ゆくゆく将来は、「トイレ+洗面台+洗濯機パン」が一室になっているところに住みたい。
▼こういうのが理想的
出典 https://suvaco.jp/doc/washroom_toilet-171030
上の画像は、もちろん理想が高すぎなんだけど、こうなっていると車椅子になっても自由に使える。
介助者もラクチンのはず。
じっさいには、洗面台の下は空間にして、手すり類も設置が必要だけどね。
で、自分が不自由になるまえでも、こんなふうにぜんぶ近くにあると、すごくラクで便利そうだ。
だって、トイレも洗面もすぐそばで片付くし、トイレの狭い手洗いも不要になるし。
けれども、現実的には、こんな間取りは賃貸マンションではありえないんだなあ。
独居高齢者ってこれからどんどん増えると思うが、みんな施設に入るしかないのかな?
私は、あんまり入りたくないよ。