北海道放浪41日目|「あかん湖鶴雅ウイングス」でコンセプトの重要性を教えられる

7:10起床。車内温度17.9度。寒さにはずいぶん慣れてきたが、いったいいまがどういう季節なのかを忘れそうになる。

道の駅「摩周温泉」では、足湯を24時間使えるようにしてくれているが、そのありがたみがよくわかった。

足湯に浸かりながら見えるのは、道の駅のきれいな建物。

私にとっては本当にひさしぶりだが、今日は朝からザンザン降りの雨。天気が悪くなることはわかっていたので、昨日のうちにホテルを予約しておいた。
阿寒湖のそばにあるリゾートホテルだ。車中泊に飽きるまえにホテルに泊まって気分転換をはかるつもりでもある。

摩周温泉から阿寒湖までの道は山越えなのでカーブだらけ。たしか13年まえにも苦労した記憶がうっすらあるが、トシを取ってさらに運転がヘタクソになったらしく、カーブのたびに時速30キロに落とさないと曲がれない。

さいわいほとんどクルマが通らないので、たまに道をゆずる程度、あとはマイペースでえっちらおっちら。まあ、大雨だしノロノロ運転でも安全なほうがいいか。いまはナビで見てどのぐらいキツいカーブかよくわかるのですごく助かる。

でもなあ、なぜみんなあんなに速いスピードで運転できるんだろ? いやいや、私の時間感覚がふつうのヒトと著しく乖離しているだけか。
私は私、ヒトはヒト。私は30キロでないとカーブを曲がれないし、3時間かけないとブログもアップできない。それが私と認めよう。

ホテルでたくさん食べたいので昼食はひかえめ。セブン-イレブンのイートインは便利だな。

さて、リゾートホテル「あかん湖鶴雅ウイングス」はこんなにりっぱな外観で、

ロビーを見ていっそうびっくり。美術館みたいだ。

立ち並んでいる彫刻は、高名なアイヌの代表作家藤戸竹喜氏の制作とのこと。

藤戸氏の曾祖父をイメージした彫像。屹然とした表情がみごとで心うばわれる。

ロビーからレストランへ続くエントランス。

エレベーターホール。どこもライティングが秀逸。

あちこちにアイヌ文化のギャラリーがある。1階フロア全体がアイヌ文化を伝えるステージになっている。

隣にある「あかん遊久の里鶴雅」との連絡通路。

こちらの「あかん遊久の里鶴雅」は和風のホテル。どちらのホテルに宿泊しても、両方の温泉施設を使うことができる。

そして、今日泊まる和洋室の部屋。畳があると落ち着くなあ。

でも、ソファーとテーブルもあるのでパソコンを使うときに助かる。

アクセントクロスにアイヌ紋様のファブリックパネル。これはいい。

やっぱりこういう天井だと寝ころがったときにいい気分だ。

日持ちのするお菓子が多く、よく考えているなあ。

阿寒湖が一望できるけど、雨なので山は見えない。

すぐ近くにある遊覧船桟橋がよく見えて楽しい。

「ピローギャラリー」というのがあって、

ずらりと並んだ枕から好みのものを自由に選べる。

こちらが女性大浴場。ホント、照明がきれいだよね。

休憩所もこのとおり。いやあ、一流のリゾートホテルってはじめてだけど、たいしたもんだねえ。

夕食、朝食ともビュッフェ形式。いまはバイキングって言わないようだ。私はビュッフェというと新幹線しか思い浮かばない。

レストランの名称が「HAPO」、これはアイヌ語で「おかあさん」。あちこちにアイヌ語の名称が使われているが、説明書きやイメージグッズがちゃんとある。

非常に多種類の料理で、

オープンキッチンもあるし、

肉が好きなので、まずはステーキを。とてもやわらかい。

なにを選んだらいいのか大混乱。オツムの弱さをそのまま反映したワケのわからない2皿目。これで限界。やっぱり若いころのようには食べられない。

それでも別腹に挑戦。く、苦しい。

けれどもビュッフェ形式はあまり食べられないひとには向いている。コース料理とかぜったい食べきれないから恐怖だもんね。

それにしても、ここのホテルはコンセプトがじつに明確に伝わってくる。アイヌ文化を尊び伝承するとともに、洗練されたリゾートライフを提供するという理念が非常によくわかる。

あらためて得心したんだけど、やっぱり「核」となるものがさだまっていないといけないんだなあ。
カウンセラー先生が最近よく言われているが、「まず、どういう人生を生きたいのか? それが出発点です。自分と向き合ってそれをまず決めて、そしてそれから、どういう仕事をするか? どういうパートナーを選ぶか? となります」

つまり徹底的に「自分軸」というわけだし、それがコンセプトだよね。でも、ここのホテルでわかったけど、コンセプトがビシッとさだまっていることはたいへん魅力的だ。伝えたいものや姿勢がコレとはっきり決まっていると、それだけでも感動してしまう。

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