なんかむかしはさー、毎週末ごく気軽にあっちこっち泊まりに行ってたのにねえ。ほとんど「野宿」だから、予約いらなくてカンタンだったけど。山登りやってた三十代なかば~四十代なかばは、ふつーに年間何十泊もテントで寝てたんだけどね。
よくあんなめんどくさいことやってたね。衣食住ぜんぶ担いでさ。「住」がいっちゃん重い。いくら軽量一人用テントったって2kgはあったでしょ? んで寝袋(寒がりだから真夏でも「初冬用」の重たいヤツ)じゃー、テントマットじゃー、シートもいるなーって、それだけで5kgにはなってたか。
あと、食料がめんどい。ちょっとでも軽くするためにアルファ飯を小分けにしてビニールに詰めて、缶詰とか、日中の行動食とか、万が一の非常食とか、なんせ山ン中はコンビニないし。ぜんぶ背負っていく。雨具の上下もいるし、最低限の着替えもいる。
夏山は18kgぐらい、冬山は最高27kgぐらいかな? アホですな。だれに頼まれたわけでもないのに好きこのんでそんだけ背負って坂道登るって。山中8泊9日とか。まあもうむかし話だ。「オレの若いときゃー」って言ってるじいさんとおんなじですやん。
んで、ばあさんは明日から一泊二日のセミナー行くだけでも用意がしんどいわ。でも、セッション記録書いた。1枚8分で書いた。内容忘れていてスカスカ、ぜんぶで10枚。よく数えたら1個足りへん。つまり「修了証」はもらえないと判明したわ。ふう。
しょーがないから、セッション記録一覧表のとこに「すみません。ひとつ足りないです。でもすごくしんどいのでこれでおしまいにします。なんか向いていませんでした。みなさん、ごめんなさい。」って書いておいた。みなさん→主催者のかたがたとか自主トレしてくれた受講生のヒトとか。
「向いていません」とか言っときながら、次は9月~12月の分も受講するつもりなんだけどね。
まあ、あのさ、トシ寄りだから課題をこなせないってのもあるよねえ。だってむかしは毎週登山に行けてたわけでしょ? まだクルマの免許取ってなかったころなんて「バス停から登山口まで12km以内だったらタクシーは使わない」なんてマイルールがあったんよ。
〔入山〕バス停→12km歩く→登山口→ひたすら登ること6~7時間→テント張って寝る。
〔次の日〕3時起床4時朝食テント撤収5時出発。これを「サシゴ(345)」という。「シゴロ(456)」は遅め。山頂めざして1~2時間→下山3~4時間→登山口→12km歩く→バス停
これでどうってことなかった。むかしは若かった。痛いトコなんて一ヵ所もなかった。このころにピアノ弾いてたらほんとバリバリいけたかも。でも、順番としたら「山→ピアノ」がすごく妥当だ。逆だったら死んでる。死なない程度にボチボチいきたいから、一個セッション足りなくてももうええんですわ。
ピアノもさっさとあきらめてるところがあってね。たとえば、シューベルトとかもう弾けなさそうだけど、わりかしどっちでもいいんだよね。(ほんとの意味で)手が届く範囲の曲でかまわないよーって思っている。
そんなふうに見切りがつけられるのは、じつは「もうすでに山を堪能し尽くしたから」である。アレで満足しちゃったんだよね。車中泊放浪も長期で2回やってるし。そんだけ全国ウロウロしといたから、あとはもう「おまけ」でいいかって感じだ。
おまけなんて言ったらバッハに怒られるのう。でも、いまは「平均律」山脈にジリジリ迫りたいわけで。ああ、まだやっぱりピークハントの癖が抜けてないだけか。
とりあえずセッション記録が、なんか小学生の作文みたいなのばっかりだがいちおう出来上がったから、明日は気分よく5時まえに起きて出発しよう。