「仕事」がおもくそ苦手だったのよ。長年ずっと。
なんか知らんけど、行きたくもない場所行ってさ、そこに何時間もじーっとおってさ、やりたくもないこと、延々やらされてさ。
そしたら、しぶしぶ「チャリーン」ってゼニをもらえるシステムが、パートだよね。
もうそれが、イヤでイヤでたまらなくて。
なんで毎日、こないに拷問されなあかんねんって。
どうしても「理解できなかった」わけよ。
それって、よく考えたら、高校3年のとき、バイトでもすっげえイヤで。
そのあと、高校出てから就職した会社が、ほんま地獄の毎日で。
まあ、どこ行ってもたいしたことやってへんのに、
なんで、毎日宛名書きせなあかんのやろ?とか、
なんで、毎日ゴム印押さなあかんのやろ?とか、
なんで、毎日ゴミ箱集めて、シュレッダーの仕分けせんとあかんのやろ?とか。
「毎日ゴム印を500回押すと → 次の月にチャリーンとゼニがもらえる」ってのが、どうしてもつながらなくて。わからなくて。理解不能。
世の中のひとたちは、「仕事、イヤだイヤだ」と言いつつも、それなりにテキパキ働いて、ちゃんと上達していっている。
毎朝、決まった時間に起きて、べつに泣きもしないで、ふつうに出勤して、ふつうに仕事をやっている。
私は、ときどき泣いてたよ。
あまりにも働くのがイヤで、よう泣いとりました。
「仕事」がテーマの心理学セミナーで、号泣したこともある。
いやあ、仕事のセミナーで、泣くひとなんか、まあまずおらんけどねえ。
そのときは、ほんま、しゃくりあげるほど、まるでガキみたいに泣いてたから、隣のバリキャリっぽいおねーさんが「ほんとに泣いてますね」って感心していた。
休憩時間になっても、まだ泣いている私に、根本裕幸さんが近寄ってきて、「はい、コレ」ってチョコレートをくれた。
私、なんで、あんなに悲しかったんだろ?
18才のときから延々、どうしてこんなに働くのがイヤなんだろ?
それはね、いまはもう、その原因がわかっちゃったんだよ。
すっかり、ごろんと、その理由がわかっちゃった。
それはだね、「スネていた」からなんだよ。
13才のとき、ピアノをやめさせられて、それ以来めちゃくそスネていたからなんだ。
そうなんだよ。それだけなんだよ。
「ずっとピアノ弾いてたかったのに、なんでやねん?!」って、地べたに寝っ転がって、ダダをこねていたってわけさ。
だから、アレもイヤ、コレもイヤ、どれもこれもぜんぶやりたくねえ!ってなってたの。
さて、その13才のときから、そのいきなり「ブチッ」ってなってから、44年後、私はピアノのレッスンを再開した。
なにせ、ピアノはもつれにもつれて、「怨念」みたいに成り果てていたから、それまで「もういちど習ってみる」ってこともなかなか踏み出せなかった。
でもね、いまのピアノの先生の演奏を、YouTubeで観てね、雷が落ちてきたからね。
なにがなんでもこのかたに教えてもらいたい!って思い詰めたね。
それから、もう2年以上たって、
はは、あらあら、こーんなに「しあわせ」じゃん!
あらあら、どうしましょ? こーんなにしあわせだと、あら、なんでもやれそーじゃん?!
そうしたら、生れてはじめて「働こう」って気になった。
でも、もうパートは行かないよ。
私は「ネットでできる仕事」で働きたいと思うんだよ。
それって、私に向いていそうだから。
それだったら、「私が差し出すなにか」の対価として、ちゃんとうまく「お金」を受け取れそうだから。
そんなふうに思えるようになったきっかけは、ココナラで出会ったかたがたでもあるなあ。
あのひとたちと、いろいろやりとりしていると、
わあ、こんな仕事があるんだ!
わあ、こんなに地道にコツコツと実績を積み重ねて、専門家になってるんだ!
って、うっかりちょっとあこがれてしまった。
そこで、つい「いや、おまいになんかムリだろ」って冷水ぶっかけたくなるけどさ。
まあ、待てよ。おまいにできることをヒネり出してみろよ。
だって、はじめて「働きたくなった」んだから、いきなり芽を踏みつぶさんでもええやんか。
現にいま、ちょこっとお金も発生しているし。