父の献体後火葬 その8

飛行機は乗るまで時間がかかるけど、飛行はあっという間だ。離陸して、私のゆるゆるペースでぼけーっとしていたら、じきに着陸態勢に入っている。短すぎてもの足りない。午後10時46分には地元の空港に到着した。

地元空港から出ているバスは、じつは私のウチのすぐ近くまで来ている。ウチから歩いて5分のところにそのバス停があるのだ。こんなクソ田舎になんで直通バスがあるのか不思議だけれど、いつも乗客がほとんどいないからそのうちきっと廃止になるだろう。

いまのところ空港直通バスが便利なので飛行機好きに拍車がかかっている。新幹線よりはるかに便利なのだ。けれども、最終バスは午後10時15分だったのでこの日は間に合わなかった。そうすると電車になるが、クソ田舎へまっすぐ通っている電車なんかないんだよね。いったん都会へ出て、それからクソ田舎行きに乗り換えないといけない。

ダメだ。この重たい骨壺を持ち歩いて、いまから電車を乗り継ぐなんて不可能だ。空港内のなにが便利かというと、あのカートに巨大骨壺を乗せてガラガラ引っぱれるからものすごくラクなのだ。出発空港でもガラガラ、到着空港でもガラガラやっていたので、カートの操りかたがかなり上達した。

で、突如思い出したんだが、この空港のなかに、今年3月オープンした小洒落たカプセルホテルがあるのだ。日ごろ長時間ネットを徘徊しているので、こういう情報はつねにインプットされている。そうだ、もう今日は帰らずにあそこに泊まろう!

それで、ガラガラと父ちゃんとともにそのカプセルホテルに向かったが、そこには長蛇の列ができていた。うむ、みんな考えることは同じだ。で、チェックインまで延々と待っていたけど、ラグジュアリー感あふれるロビーやラウンジが至極快適で、並んでいるのも苦にならなかった。

そのカプセルホテルは「飛行機のファーストクラス」をイメージしたカプセルなのだが、実際に部屋を見てみるとそのコンセプト通り、とてもカプセルとは思えないシックで高級感のある広い部屋だった。4.2平米もあるし天井も高く、ビジネスホテルをコンパクトにしただけの印象。なのに、カプセルだからということでものすごく安い。しかも大浴場まである。

ああ、こりゃ極楽だ。今夜は父ちゃんといっしょに極楽行きだ。それで、さっそく大浴場でぷかぷかしたり、付属のパジャマに着替えてごろごろしたり、夜中近いのに大はしゃぎ。ただエアコンが効きすぎて寒いので毛布を2枚追加。合計3枚の毛布にくるまり、0時40分、大満足のうちに就寝。

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