隣室のひとに誘われてご飯

会社で隣の部屋にいるひとからご飯に誘われた。二十代の若い女性が声をかけてくれたのだ。友だちがひとりもいなかった私なのでかなりドキドキ。え? 私なんかでいいの? 若いひとが喜ぶような会話ができるかな? でも、彼女はいつもさりげなく、新入りの私を気遣ってくれるやさしいひとだ。

仕事が終わってから近くで待ち合わせをして、居酒屋のようなところへ行った。いろいろ心配していたが、話し始めたらそんなことは吹き飛んで、とても楽しくおしゃべりした。でもなあ、自己嫌悪ってヤツはホント根深くて、話しながらもときおり迷いが生じていた。

友だちがだれもいない人生が何十年も続いていたし、今日になって急にウマく会話ができるはずもないし、ある程度開き直りもあった。それでも、去年に心理学セミナーに散々通ったおかげで、少しばかりは人付き合いのコツもわかる。

それに、彼女はちょっと内気で控えめなかわいい女性なので、私もそんなに気を遣うことを考えずにいられて、なんだかのびのびと好きな話をさせてもらった。家族のことだったり、仕事の話だったり、趣味のことだったり、なにを話しても楽しかった。

とりとめのないおしゃべりってこんなに楽しいんだな。同じような思いは、去年職業訓練校をやめるとき、みんなが飲み会に誘ってくれたときにも感じた。う~ん、私はべつにだれかに嫌われていないよね? はは、楽しく過ごしていても、なんかやっぱり信じられないな。

まだまだ慣れないけど、こういうときは「みんなに好かれている」と勝手に決めつけているほうが幸せなんだそうだ。自分がヒトに好かれているのか嫌われているのかわからないときは、「あ、好かれているんだ」と思い込んだらいいらしい。

で、ギコちないんだが、ああ、きっと彼女は私のことを好きなんだなと勝手に思うことにして、ひやひやしながらも、いや大丈夫と思いながらおしゃべりしていた。彼女は、目の前のおばさんが、友だちゼロで引きこもり歴13年という超変人だとは夢にも思わず、くったくのない笑顔を浮かべている。

あ、かわいいなあとぼーっと思いながら、まだまだずっと話していて、気が付いたら夜10時前だった。名残り惜しいくらいだったがさよならした。また誘ってくれるかな? いやいや、それは彼女が決めることだし、彼女の自由なんだよね。でも、これからも仲良くしてもらえたらいいな。

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