北海道放浪53日目 その2|野人が客室露天風呂付きオーベルジュに泊まるとどうなるか?

もともと私は、あまりホテルに泊まったことがない。30代なかばに山登りをはじめて、遠方の山へ行く際は、安いビジネスホテルを使った程度だ。

その後、山に慣れてきてテント泊をするようになったら、おおむねタダだし予約もいらないので野宿がふつうになった。だから野営は、たぶん150泊ぐらいはしていてそれなりに経験を積んできたと思うが、ホテルのほうはさっぱりダメだった。

ところが、今回の放浪ではホテルに2回泊まってみたところ、お、ちゃんとしたホテルに泊まるのもいいもんだねえと、いまごろになって楽しくなってきた。

なので、今日は「ホテル清さと」に宿泊する。その気になったらすぐに実行。

「ホテル清さと」は、全13室しかないオーベルジュ。そして、専用露天風呂付きの客室もあり、今回はその部屋に泊まってみる。

クルマを停めたら、すぐにスタッフが出てきて「お荷物を運びます」という。こんなところははじめてだ。さすがにサルみたいな私でも緊張したよ。

ロビーに案内されて、重厚なソファーに座り、

まずはウェルカムスイーツが運ばれてきて、ちょっとしてからその席についたままチェックイン手続き。ふうん、優雅じゃのう。

チェックアウトのときはこちらのようだ。

通路はガラス貼りでたいへん明るく、大きな写真パネルが飾られている。

ツイン洋室はたいへん広い。ベッド、ソファー、テーブルがゆったり置かれている。

このひとり掛けチェアは回転してなかなか便利。

パソコンを広げてもまだまだ余裕のある長机。

冷蔵庫には、水も冷やしてあるし、上段に見えるのは夜食のサンドイッチ。

夜食までとても食べられないが、さすがに行き届いている。

ダイヤル式の金庫なので鍵を持ち歩かなくてすむ。

こちらも広い洗面所。

アメニティもたっぷり用意されている。

トイレも広め。

そして、バスルーム、というよりも洗い場で、

その向こうには、専用露天風呂が……

個室用の露天風呂ってこんなに広いものなのだろうか? 5人ぐらいは入れそうなほど大きな湯船に驚く。

さらに、露天風呂の隣には、

プライベートデッキまでしつらえてある。

そのままガーデンに出られる。

露天風呂にも小さな庭が付いているので、これだけでもいいながめ。

熱めの源泉かけ流しなので、このボタンで水を加えることもできる。

風呂あがりには、用意されていたブルーベリーがちょうどいい。このぐらいなら夕食にもさしつかえない。

夕食はフレンチのフルコース。私は全部食べられそうもないので、チェックインのときにそのことを話したら、「それでは少し量をひかえめにしてお出しします」とのこと。夕食時刻は6時と6時半から選べる。

6時半にお願いしてダイニングへ行ったら、私のほかに3組のお客さんがいた。

メニューを見てもチンプンカンプン。でも、料理を持ってきたときに全部説明してくれる。

「食前のささやかなお楽しみ」ということで出された。アスパラガスがとても美味。

「オードブル」清里産人参のムース 生雲丹添え、オホーツク産帆立貝柱の変わり揚げ 清里産トマトソース、道産平目の清里梅酢味噌ソース
ホタテが驚くほどやわらかい。平目のソースもこんな味ははじめてで、世の中にはこんなに濃厚なソースがあったのかと仰天。

「スープ」清里みま農園グリーンアスパラの冷製スープ
これまでの料理がどのくらい減らしてくれているかよくわからないが、このスープなどはスプーンで7杯ほど。少なくてほっとする。

パンも小さいものをひとつもらう。ホイップバターがたっぷり。

「魚料理」道産かすべほほ肉・牡丹海老の清里秀峰そば粉フリッター、清里産ルコラ・バルサミコ酢ソース
かすべとはエイのことで、風味豊かな白身魚のようでとてもおいしい。

もう一品「魚料理」道産めんめの清里焼酎ポッシェ、清里秀峰そばの実入り道産雑穀リゾット添え、オホーツク産毛蟹ソース
見た目もきれいなものだねえ。ここまで食べてきて、このぐらいの量なら最後まで食べられそうとわかり、ゆっくり落ち着いて味わう。雑穀リゾットが美味。

「肉料理」知床産蝦夷鹿ロースのグリル、トリュフ・フォワグラソース

鹿肉のステーキを楽しみにしていた。ずいぶんやわらかいけれど牛肉より少し弾力があって、でもそれがかえって食べごたえがある。クサミはまったくなくておいしい。
ここの鹿肉は養殖のもので、だからやわらかくクセもないそうだ。

「デザート」料理長手作りデザート盛り合わせ
そば粉を使ったマカロンがこっくりとおいしかった。全体の量を減らしてもらったので、最後までおいしく全部食べられた。ふう。

食後の飲み物はブルーベリーティーにした。いい香り。

食事中、つぎのお皿が出てくるまでのあいだ、ときおりスタッフのひとが話しかけてくれる。お客さんの好みに合わせたいい会話しようと一所懸命なのがよく伝わってくる。

私には「写真がお好きなのですか?」とたずねてくれて、「とくに冬のあいだは、このダイニングからでも鳥や野生動物を見られますよ」といろいろ教えてくれた。

ダイニングには、スタッフのひとが撮影した写真がたくさん置かれていたり、

ぬいぐるみが工夫して飾られていたり、

一流の料理や温泉を楽しめるけれども、どことなくアットホームであたたかい雰囲気がただよっている。

そして、メインの露天風呂も4回入った。すぐそばに専用の露天があるのはまさに極楽。あがったあともすっぽんぽんで部屋でひっくり返ることができる。

わざわざ大浴場まで出向いていって、服を脱いだり着たり、部屋のキーをどーのこーのといっためんどうがいっさいなくて、思いついたら即露天風呂につかることができる。

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