私がカウンセラー先生にはじめてお会いしたのは、2014年11月のセミナーで、ちょうど4年前になる。
それまでは、先生のブログや著作を読んでいるだけだったが、じっさいに直接講義を聴いてみたら、あまりのおもしろさに驚愕した。
1時間ほどのみじかいセミナーなのに、5時間分ぐらい濃密で、しかもひと言ひと言にメガトン級のインパクトがあって、ただもう唖然とした。
そのとき「このひとの話をもう何時間でもいいから際限なく聴いていたい!」という欲求が全身を駆けめぐった。
そのぐらいドタマをバットでぶん殴られたほど強烈に惹かれたひとというのは、あとにもさきにもこの先生だけだ。
いまもやっぱり、いや以前にも増して先生は魅力的であり、ああ、人生の師匠と呼べるひとに出会えてよかったなあと感慨深い。
そして、4年前からときどきはセミナーに通い、行きたいテーマであればときには飛行機で出席したり、セミナーの内容を録音し文字起こしして復習したりと、それなりに勉強してきたつもりだ。
さて、今日はKさんという友だちに会いに行った。
人付き合いが超絶苦手な私なのだが、ものすごく会いたいひとなので会いに行く。
ホンネを言うと、そのひとの才能に惹かれるから会いたいのだ。
でも、ソレって不純じゃないかとも思っていた。
だって、じゃあそのひとがその才能を持っていなかったらどうなん?ってなるやろ?
なんだけど、ごちゃごちゃ考えすぎずに、いや、私は才あるひとが大好きなんだよおということで会いに行った。
もうええねん。私は「スゴいひと」が好きなんだよ。ファンでええよね。
ひさしぶりに会ったKさんは、ますますキレイになっていて鼻血が出そうになった。
ドキドキしながら、旅の話やライフワークについていろいろ聞かせてもらった。
思慮深く謙虚なKさんは、私がモヤモヤしている事柄もすぐに見抜いて、その話題をふってくれる。
何気なくやりとりしていても、非常に重みのある見かたを提示してくれる。
う、なんかまるでカウンセリングみたいじゃん。
しかも、Kさんはまったく心理学を知らないというのに、カウンセラー先生と同じ発言がぽんぽん飛び出してくる。
いわく、「ヒトからどう見られるかを気にしてやっていることはホンモノではない」「親は完璧ではない」等々。
それに、たとえば私が「無職のヒトは罪悪感を持ちやすいですよね。専業主婦がダンナさんとまったく対等に思えるってデキるのかな?」と言うと、即座に「デキるひと、ちゃんといますよ。堂々と誇りを持って主婦をやっているヒト、います」と答え、具体的にその主婦のコトバや態度を再現してくれたのだが、それがもう、まるでカウンセラー先生といっしょ!
カウンセラー先生も、さすがにプロ中のプロだから、そういったサンプルを演じるのは非常に巧みで、いつもセミナーでその名人芸にウナッてしまうのだが、このKさんもズバ抜けてウマい。ウマすぎる。カウンセラー先生のセミナーに出演してほしいくらいだ。
それでふと思い出したが、心屋仁之助さんも「たとえの演技」がたいへんに秀逸だった。
ついでに思い出したが、臨床心理学の最高権威、故河合隼雄も、ユング研究所で師事したマイヤー氏の演技が真に迫っていてものすごい迫力だったとどこかで書いていた。
ああ、みなさんいっしょなんだねえ。
そして、輝いているねえ。
だから、これからはKさんのこともひそかに師匠と思うことにした。
べつにあがめたてまつるわけではないが、うつくしい景色を「すばらしいねえ」とよろこぶのと同じように、あふれる才能を「すごいねえ」と感心していたいだけだ。