私は子どものころにピアノを習っていたので「ピアノ再開組」だ。
ピアノブログとか見ていたら、なんかみんなそんなふうに言ってるよね。
そう、再開組なんよ。オトナになってからはじめたわけじゃない。13才の冬までレッスンを受けていた。
いまから8年半まえ、2010年10月、48才のときに電子ピアノを買った。
実家にあった生ピアノは、私が二十才ごろに処分したので、28年ぶりに鍵盤をさわった。
で、バイエルから練習をはじめたけど、初日から手が痛くなってしまった。
1時間も弾かないうちに痛くなった。そのうち治るかと思ってたけど、弾くと必ず痛くなる。
弾きかたがオカしいのか?とも考えたが、子どものときも、その後数年遊びで弾いていたときも、手が痛くなることはまったくなかった。
なので、弾きかたのせいとも思えない。
結局、ずーーーーーーーーっと、8年半ずーーーーーーーーっと、「弾く→痛くなる→1ヵ月やめる→弾く→痛くなる→1ヵ月やめる」の繰り返しだった。
ここ数年はハノン1番しか弾いていない。
そのあいだ、整形外科に何軒も通ったし、内科的な検査も何度も受けた。
一時的に内科疾患のうたがいもあったけど、結局「原因不明」。
整形外科で「ピアノを弾くと手が痛くなります」とうったえても、まあお医者さんも答えに困るわな。
そのうちに、マウスが使えなくなった。これはトラックボールに替えてなんとかしのいでいる。
ついで、キーボードもダメになる。しょうがないので、ゆーっくり打つしかない。
クルマのシフトレバーもサイドブレーキも、両手を使って、よっこらしょと操作してる。左手だけでは動かせない。
キーボードがあかんようになったとき、整形外科に行ったら、「手を使わない仕事に替わってください」って言われた。
まあ、ちょうどいまの仕事は電話番だから、たしかにあまり手を使わずにすんでいる。よかった。
でも、受話器を左手で長い時間は持てないから、肩にはさんで聞いている。ばよりんみたいだろ?
ところが、先月26日に突然ある整骨院へ行った。
私はこれまでずっと整形外科などにしかかかったことがない。整骨院や整体院はぜんぜん縁がなかった。ソコへ行くという選択肢がまったくなかった。
なのに、どういうわけかその整骨院のまえを通ったとき、ものすごく入りたくなったのだ。
あ、呼ばれているなとピンと来たので、迷わずなかに入った。
院長先生のお顔を見て、ああ、やっぱりと思った。このかたならだいじょうぶとなぜか感じた。
そして、はじめて施術を受けて、まず右手が即座に改善した。
むかしのように自由に動く右手を見て、思わず涙が出た。
左手はあまり変わらなかったけれども、たぶん将来なんとかなるんじゃないかと思った。
以来、その整骨院へほぼ一日おきに通っている。患者さんが多いのでかなり待たないといけないが、とても雰囲気のいい整骨院なのでくつろげる。
ピアノの先生の患者さんもいるそうだし、院長の奥さんがピアノを弾くとのことで、ピアノの相談にも乗ってくれる。
整骨院で施術を受けるようになって約1ヵ月だが、かなりよくなってきた。
ピアノの練習も、以前は10分が限界だったのに、このごろは2~3時間できるようになってきた。
いまも痛みはあるけれど、院長は「使いながら治しましょう。だいじょうぶです」と言われるので、適度に休憩を入れながらピアノを弾いている。
カウンセラーO先生の個人カウンセリングを受けたのが、3月20日だった。
O先生は「明日はちょうど春分よ。生まれ変わるのよ。ああ、もう今日から生まれ変わってるわね」と笑顔で言ってくれた。
「生まれ変わったら、出会うひとが変わるから」ということばも真実だった。