思いっきり「老い」をなげく

なんかすべてのことが「老化」のせいでウマくいかない。

まずはピアノ。
いっちゃん困ってるのが手の痛みだけど、痛いだけじゃなくて、当然動きも悪い。
「練習を重ねていたら、それに応じて弾けるようになる」なんてほど遠くて、やってもやってもウマく弾けない。

さらに、誤作動も多い。
単なるミスタッチっちゅーより、ありえない音のはずしかたとかやらかしてギョッとする。こーゆーまちがいかたは、コドモのころはなかったような気がする。

「コンナハズジャナカッタ」ってつい思ったけど、そりゃまあ、前回習ってたのは44年まえのハナシじゃけえ、比べること自体が大まちがいだ。

あ、でも比べるよねえ?
記憶力とかもさ、「若いときはこんなじゃなかった」って思うじゃん?

ワシでもさ、二十代のころなんかは、はじめてやる仕事をていねいに教えてもらったら、そのあとでもわりかしすぐに出来たりした。
それがいまじゃねえ、手取り足取り教えてもらっても、その数時間後にはきれいさっぱり忘れ果ててる。

いま仕事をつぎつぎと指導してもらっているが、ぜんぶ書き留めておかないといけない。説明聞いただけじゃすべて忘れてしまう。

ソレって、若いヒトにはすごくふしぎなことみたいだ。
たぶん彼女たちは、あたらしい仕事でも聞いただけでちゃんと覚えていられるからだろう。

オノレを見ていると、ああそりゃ、ふつうは若いヒトを採用したがって当然だなあとつくづく思う。
だって、いくら努力しても記憶力は回復せえへんから。なにをどうがんばっても、お客さんの顔も応対も覚えられない。

そういえば、3回まえの職場では、よく動画を撮らせてもらった。一連の手順をまったく覚えられないので、許可もらって撮影して、ウチで何度も見て暗記するようにした。
ああ、コンビニでも覚えられなくてねえ、あのときはICレコーダーを即買って、丸一日録音して、それをウチで聴いて備忘録を作ったりした。

もうね、外部記憶装置に頼るしかしゃーない。自前の記憶装置はズタボロやねん。

かように、老化現象にひどく悩まされておるんじゃよ。
まさかここまでカラダもオツムもポンコツになるとはまったく予想してなかったのう。

しかし、記憶力は個人差が大きいかもしれん。
母ちゃんはもともとなんでもよく覚えとるヒトやった。そしたら八十ぐらいでもケアマネさん、ヘルパーさんが数人つぎつぎやってきても、顔も名まえもいっぺんに覚えていた。

そんときですら、ワシ、だれひとり覚えられへんかったけどな。要するにワシはアホやねん。

そうそう、ワシが母ちゃんに「小学1年のとき、同級生やったT君、いまどうしてるやろ?」ってハナシしてたら、母ちゃん「ああT君な、下の名まえ、たしか〇〇や。漢字はこう書く。ちょっとめずらしい漢字やから覚えてる」って紙に書いた。

それをもとに検索したら、T君の現在がわかった。T君は大きな塾の先生になっていた。むかしからアタマのええ子やったから、なるほどって思たけど、それより母ちゃんの記憶力に仰天した。あのヒト、名まえとか地名とかものすっごくよく覚えている。

そんなふうに八十超えても記憶がおとろえないヒトもおるのに、ワシはダメやった。
ワシの脳ミソは大半父ちゃんから受け継いだから、母ちゃん型記憶装置はインストールされとらんのよ。

父ちゃんからもろたんは、音楽を愛でることかね。年がら年中レコードかけてたね。
あのおっさん、山も好きやったし、パソコンもやっとった。クルマも好きやった。結婚するまえは自転車で放浪してた。ヨットもやってた。

そうかあ、どんなにトシ取っても、音楽を聴くことはずーっとできるね。
とすると、いま仕事がでけへん、ピアノ弾かれへんってウダウダ文句たれとるけど、「聴く」ってことはトシ関係ないから、ええモンを父ちゃんにインストールしてもうたと感謝しよ。

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