そもそも「しあわせ」ってなんだろう?

もしだれかに「あんたの『しあわせ』ってなに?」って訊かれたら、「『あの透明な美酒』に決まってるじゃん!」って叫ぶ。

尾崎喜八が、夏山に憩うよろこびを「あの透明な美酒のような幸福」と詠っていた。

▼尾崎喜八/「お花畠」という詩


お花畠
いちばん楽しかった時を考えると、
髙山の花のあいだで暮した
あの透明な美酒のような幸福の
夏の幾日がおもわれる。


以前妹に「ワシ、やっぱり白山(はくさん)がいっちゃん好きやね」って話したことがある。白山は標高2,702m。富士山、立山とともに日本三霊山の一つ。

べつに訊かれてもいないのに勝手にベラベラしゃべっとった。ワシ「ピアニストB氏より白山のほうが100倍好きやわ」っつったら、妹が「えーっ?!」とおどろいた。



山か音楽か、どっちかひとつ選べって言われたら迷わず山を選ぶわ。だって山のほうがデカいもん。太古のむかしからあるもん。スケールちがいすぎ。

てか、ニンゲン好きなコトは自動的にやりよるわな。
これまで延べ400山踏んづけてきたっちゅーことは、もうそれだけで証明されとる。

ワシ、これからピアノ、400曲もよう弾かへん弾かへん。もうさ、ピアノは人生の「おまけ」。心理学も「ついで」。そんなん言うたらいろいろ失礼かなあ?と思うけど、でもホンネ。白山ひとつ持ってきたらすべてが霞む。ほかはなくても生きていける。

じゃあ、なぜそこまで好きな山だけで終わらず、こんなにさいごになってピアノだの心理学だのバタバタやりたくなったのか?っつーと、ま、それは「ヒトの魅力」だね。音楽やってるヒトや心理学やってるヒトの魅力に惹かれて、どうしてもやっておきたくなった。

ただし、その「ヒト」の大元をたどると「親」に行きつく。いっちゃん根っこにあるのは「親の魅力をもっと深く徹底的に知りたい」ってことなんだと思う。



てか、そもそも「山」も「音楽」も父ちゃんの趣味ですねん。あ、母ちゃんもそうやったのう。音楽なんて、父ちゃん母ちゃんのほうがはるかに大量に聴いている。そして、聴く耳を持っていた。あのふたりにはかなわんわ。

でも、ほんのちょっとでもマネしてみたいんだなあ。父ちゃんのような「音楽の愛しかた」をしてみたい。「作曲家に畏敬の念を抱く」とか「演奏家を尊崇する」とか、そういうのをずっと見て育ってきたから、やっぱりそこらへんにいるとすごく居心地がいい。

結局のところ、ワシにとっての「しあわせ」って「あの父ちゃんと母ちゃんのコドモとして生まれた」ってことに尽きるんだよね。
それだけでよろしおま。

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