これからはだれかの話をガマンして聞かなくていい

カウンセリングの勉強はぜんぜん進まないが、もっとも基本的な「傾聴(けいちょう)」だけはまずまずできるようになってきた。

「傾聴」というと、ただひたすら「聞き役に徹する」みたいな印象を持っていたけど、まったくそうではなくて「特別なテクニック」だった。技術の一種だから練習すればだれでもうまくできるようになる。べつにガマンなんかしなくていい。

具体的には「そうなんですねえ〜」というあいづちとうなずきだけでOK。
そして心構えが大切で、まずは「自分を無し」にして、相手をやさしいまなざしで眺める。「すてきなヒトだなあ」となんの根拠もなく思ってみる。信じてみる。

そんなふうに相手を慈しむと同時に、でも「あなたはあなた、私は私」と切り分けておく。相手と同じ気もちにならなくていい。「あなたが、そうなんですね~」と共感するだけ。所詮他人事なんだからと冷静になっておく。



そうしたら、自分と相手のあいだに「境界線」を引けるので巻き込まれない。疲れない。なにか問題があったとしても、解決するのは相手だからと「信頼」して寄り添う。「あなたには力があるよ」と信じてあげる。

こういう聴き方が「傾聴」なのだが、これは日常でも活用するととてもラクになる。お客さんとか先輩、同僚にくまなく応用できる。いちばん助かるのは、だれかの話を聞いていてガマンやシンボウ、イライラ、うんざりすることがなくなったことだ。

まあ、なんでこれまで他人の話をガマンして聞いていたかというと、やっぱり「いいヤツ」とか「うるさくないヤツ」って思われたかったからだ。ニコニコして「はいはい」って話を聞いていたらキラわれないしー、無難だしー、波風立たないしーって思っていた。

でも、それずっとやってるとものすごく疲れる。延々話すヒトを恨む。ヒトと話したくなくなる。避けたくなる。



だけど、傾聴モードにしたらホントにラクチンになった。いちばんのポイントは、相手を「すてきなヒトだな」と思い込んでみること。そんなの、だれに対してでもできるもんじゃないと思っていたけど、これが意外にもけっこうスイッチが入る。

どうにかして、相手のいいところを探そうとしてみるとなにかしら見つかる。なお、どうしても見つからなかったら、あっさりあきらめてそんなヒトの話は聞かないことにする。そして、傾聴モードだって24時間発動しなくていい。このヒトは10分にしとこうとかでいい。

さて、じっさい「お客さんだから、先輩だから、うんぬん」なんて努力するよりも、とくに理由もなく「すてきなヒトだなあ」って思いつつ、「へえ、ほう、そうなんですねえ」と言ってうなずいているだけで、お互いとてもなごやかになれるのだ。気の利いた返事を考えなくていいのも便利だ。

ふしぎなことに、とりあえず前提を「すてきなヒト」にしてしまうと、ホントにすてきに見えてくる。心理学ではしょっちゅう言われているけど、「この世界はすべて自分が作っている」「自分のフィルターで判断している」って本当だと実感する。

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