どうしても働きたくない私が逃げた行き先

1ヵ月半ほど前に、大塚あやこさんの個人セッションを受けて、結果的に自分自身が根底から変わってしまった

まず親との心理的な距離が遠くなった。ようやく親離れできた。離れてみてはじめて、ああなるほど、こういう感じがそうなのかとわかる。ひとことで言えば、親が「ふつうのヒト」になった。それまでは、親って自分よりずいぶん上に位置するスゴくて怖いヒトたちだと思っていたんだよね。

でもいまはぜんぜんそう思えなくて、なんだかごく当たり前のふつうのヒトたちになってしまった。そして親離れができたからこそ、ああもう親に認めてもらわなくてもいいんだなあと思えるようになった。すると、他人にも認めてもらわなくていいんだなあと自動的にそう思うようになった。

つまり仕事ができなくてもちっともかまわない。で、なかなかイヤらしいのはピアノだ。アレは親の価値観にも密接に関係している。


あんた、ホントにピアノ好きなの? 親とまるっきり関係なくそれでもピアノ好き?

いいや。どうしても必要なものじゃないよ。あってもなくてもどっちでもいい。それがいまの私の正直な気もちだ。

ふしぎなことに、もうすぐシンフォニアがぜんぶ終わりそうで、かつおそらくもうソナチネにも戻らないだろう、シューベルトの即興曲がどうやら弾けそうだとわかった時点で、ああそれならこのぐらいで「上がり」でもかまわないなあとどこかで思った。なんかね、この辺でもうけっこう気が済んでるんだよね。

じゃあ「本来の自分」はいったい何をしたいんだろう?
ふと、根本裕幸さんがこう言っていたのを思い出した。「『がんばるヒト』は本来ナマケモノなんですよ。本当はナマケモノであることがバレないように一所懸命がんばるんです」


うすうすわかっていたけどね。私が本当になりたいのはナマケモノなんだ。てか、そもそも私はナマケモノなんだ。なんにもしないでぶらぶらしているのがいちばん好きなのだ。

ずっと前にね、根本さんのセミナーで「仕事との向き合い方を考える」というテーマがあった。そのセミナーの途中で「働くのが好きなヒト、手を上げてください」と根本さんが受講生に訊いたらものすごくたくさんのヒトが手を上げていた。

その後の質問は「働くのが嫌なヒト、いますか?」だった。私は恐る恐る右手をかざしてみた。ほかには2、3人程度だったかな。

そしたら根本さんが私の顔をじっと見ながらこう言われた。「仕事が嫌いって言ったヒトはもしかしたら週休7日が理想かもしれない。でも大事なのは、嫌いなら嫌いでラクしてお金を稼ぐことにどれくらい真剣なのかということが重要です。そこに命懸けていますか? それがいわゆる逃げから来るのか、自分の本質から出てくるのか、というのをやっぱり見極める必要があるんですよ」


この言葉をよく思い出す。しかし、コレ言われた直後から感じていたんだけど、そもそもナマケモノは「命がけモード」なんてなれないでしょ? ぶらぶらふらふらしているのがナマケモノなのに、そんな真剣に命がけで「ラクしてお金を稼ぐこと工夫する」なんて、そんなのやりだしたらもうナマケモノじゃなくなってしまうよね。

私がナマケモノであるのは、逃げでもあるし本質でもある。両方だよ。なので、相変わらず「パート行きたくない病」をこじらせつつ逃げ道を探している。

もうひとつ逃げたいものがあって、それはカウンセリングの勉強だ。いや、正確に言うと講座を受け身で受講するだけなら気楽でかまわない。イヤなのは、将来カウンセラーになるのだったらという前提が入ってくることで、それを思うととたんにズッシリ気が重くなる。

これもやっぱり「先で仕事になるかもしれない」というのがいまからすでにストレスなんだね。私は本当に働きたくないのだ。それが仮にカウンセラーという職業であっても、本を出版するということであっても仕事としてまったくやりたくないんだよね。


いまのパートがイヤじゃー、カウンセラーをめざすのもイヤじゃーということで、そういう状況からとりあえず逃げてみると、「たまたまピアノがあった」というのが本当のストーリーだった。

まあしんどい状況を一時的にゴマかすのに、ピアノはけっこう役に立っているよ。それなりにおもしろいし、音楽ってうつくしいものだから現実逃避にはうってつけだ。こういう身も蓋もない「ホントの自分」をほじくりかえすのはイタいけど気もちいいね。なーんだ、逃げたいだけだった。そういう弱い人間だったんだ。

さて、それでもピアノ弾きますか?

それはもう逃げ道として確保しておく。いまのところそこしか行くところがないから。こんなに弱い自分をなぐさめてくれるのは音楽しかないから。

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