いま私が発情している理由

妹って、私のブログの内容にはほとんど無反応なんだよね。そりゃま興味の領域がちがうからそうなんだろう。けっこう長い間反応がなかったから、あーそうか、T子ちゃん忙しいだろうし、もう私のブログは読んでいないんだろうなと思っていた。

しかし、だ。ある特定のテーマに対してはきわめて俊敏に反応するとわかった。男の話を書いたら即LINEがくるんだよね。なんかあまりにもみごとに妹が釣れるから、ときどき男ネタを書きたくなった。うん、そうだよね。私、妹好きだもん。もっと仲良くしたいもん。

で、妹とのLINEやりとり。

妹「今は昨日とは違うイワシ聴いてます。前の前の彼氏が好きだったベースの人のリーダーアルバムね。まだ起きてるかな〜 男は見つけるもんでもなくて、見つかるもんよ。例え、マッチングアプリを使っててもね。勝手に見つからない人は、探しても無理〜〜」


私「え?ぜんぜんわからないっ! 『見つかるもん』ってなに? 『勝手に見つからない人は、探しても無理』ってなに? 今日のブログに書くから子宮、じゃない、至急教えて!」
妹「誰かに巡り会えないかな〜ってうすぼんやり思ってたら、自然と見つかるのよ、男子は。目を三角にして探しても見つからないと思うよ」

私「えーっ?! 探すと見つからないの? なんで『うすぼんやり』のほうがいいの?」
妹「血眼になると、変な男子に惹かれちゃうんではないかと。あ、今回のわたしがそうか」

私「いやいや、T子ちゃんがそうというわけでは。『うすぼんやり』をもう少しくわしく教えて」
妹「そんなに一所懸命でなくて、まあ、見つかったらいいかな〜みたいな感じ」
私「ふうん」

そのあともしばし話しておったのだが、彼女、さすが百戦錬磨のツワモノだけに、そりゃもう勘が冴えわたっていてドギモを抜かれた。


ちなみに妹と私の会話というのはすさまじくお下劣であり、下ネタで埋め尽くされている。なので、とびきりマイルドに意訳して以下に掲載する。

「お姉さま、うふふ、殿方とお付き合いがしたいのでございましょう?」
「あらいやだ、T子ちゃんったら」
「そうではないかと、T子も思いましてよ。ぜひがんばっていただきたいわ」
「でも、あたくしピアノの練習があるし、レッスンにも伺わないといけないし、そんなお付き合いしている時間ないんですもの」
「まあ、お姉さま、時間なんかなくてもかまわないって方もいらしてよ」
「そ、そうお?」
「ええ。愛し合うのに時間も距離もなにも関係なくってよ」


そうか、それもそうだなあと感心させられたのは、「付き合う時間がなくてもいいというヒトもいる」という見方だ。私は常日ごろしょっちゅう妹に「まず選択肢を増やすことだな。そうすることが人生を豊かにする。選択肢は多ければ多いほど良い」などと心理学的ウンチクを垂れまくっていたが、さすが妹、男の選択肢の幅はおもくそ広いし、たしかにそのとおりだ。

さて、なぜ私はいま発情しているのだろうか?

じつは、この理由についてはかなり論理的に説明できる。そもそも子供がまず好きになる相手は異性の親である。女の子であればまず父ちゃんを好きになる。しかし反抗期により父ちゃんから離れ、そして他人を好きになる。これが通常の過程だ。

けれども重症のファザコンの場合、恋愛ができなくなってしまう。なぜなら異性第1位の座に父ちゃんが君臨しているので、他の男性が入る余地がなくなってしまうからだ。そして、私は自他とも認める超絶ファザコンで、ついこないだまで「古今東西でいっちゃんエラいのは父ちゃんだ」と信じて疑わなかった。


しかし先日受けた大塚あやこさんの個人セッションにより、強制的に家系レベルで両親から切り離されてしまった。その結果、58才にしてようやく親離れできたのだ。そうしたら、そのぽっかり開いた空席になにやらどこぞの男を据えたくなったんだよね。いやあ、心理学ってうまいことできてるわあ。

で、どないしまんねん?

いや、だからさ、シューベルト即興曲2番が長すぎるし、今月26日には妹の認知症外来に付き添いに行かないといけないし、その翌日から二日間はカウンセラー養成講座だし、課題は2ヵ月分溜めてるし、確定申告しないと国保の減免が受けられないし、汚部屋を片付けないと調律に来てもらえないし、男の順番なんていつまでたっても回ってこねえよっ!

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