宇宙人からのメッセージ

あのう、たいへんおこがましいのは重々承知の上だが、世の中のみなさん、たいへん優秀でいらっしゃいますね。ええと、みなさん、私のことをたいへんよく見ていてくれているものなんだなあ。

そんなことをいまごろ気づいたということは、つまり以前の私は「世間のみんなが私をわかってくれていない」とかたくなに思っていたからだ。

ただしそれは、大元をたどれば「母ちゃんが私のことをわかってくれていない」ということに端を発する。母は、自分があまりに不幸だったので、もうそれだけで手いっぱいであり、結局「コドモってなんなのか?」客観的に考える余裕がまったくなかったのだ。

母には、周りのひとたちすべて「自分の役に立つか?自分を大切に扱ってくれるか?」という役割にしか関心がなかった。当然コドモに対しても「自分の役に立つかどうか?」という基準のみだった。「コドモにはコドモの考えがあって、コドモの人生が存在する」ということすらわからずじまいだった。


で、そういう母ちゃんに育てられた私は、自分が「透明人間」であるような気がしていた。だって母ちゃんは私を見ていないもんね。私がどういう人間なのか見えていないもんね。

そんなふうに「コドモが見えないお母さん」に育てられるとどうなるか? 世間のひとたちみんなも「私を見てくれていない」と思い込んでしまうのだ。

ということに、ごく最近になって気がついた。やれやれ。

いや、世の中母ちゃんみたいなヒトばかりじゃないとようやくわかってきた。そこらへんはやっぱりカウンセラー養成講座で心の学びをしているうちに本当に腑に落ちてきた。


パートで仕事ができなくてもね、みなさん私をやみくもに否定したりはしないもんね。物忘れがひどくて箸にも棒にもかからない私だけど、クビになったのは一度だけだもんね。それ以外の会社は自分から辞めてるじゃん。

だから冷静にフラットに考えたら、私に接するひとたちは、ちゃんと私のことを見てくれているし受け入れてくれている。そしてなかなか深い部分まで洞察されているとも感じる。要するに、私がどういう人間なのか?というのは、すでにバレバレなのである。だから、なにか取りつくろったり苦手なことをがんばろうとしたりってのはムダなのである。

もちろん私が宇宙人であることも丸バレである。なので、いまさら地球人になろうなんて努力しなくてもいいのだ。宇宙人は宇宙人なりにできることを考えたほうがいい。

私は長年「自分はすべてのヒトに嫌われている」とも思い込んでいた。


理由はやはり母ちゃんで、あのヒトは年がら年中私に向かって「おまえが悪い、おまえのせいでこうなった、ああなった、電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも、ぜんぶおまえのせいだ」と念入りに呪いをかけてくれた。

小学3・4年の担任の先生も呪文を授けてくれた。保護者面談のとき、その先生は母にこう言った。「春子さんはクラス全員に嫌われています。それなのによく平気で毎日学校に来られますね」

そのことで母ちゃんからまた罵倒されたとき、まあそりゃ友だちはひとりもいないしね、そうだよね、でも学校には図書室があるからね、だから毎日学校に行くんだよと思った。

さてよく考えたら、そんなのは優に半世紀ぐらい前の昔話である。えらく長いあいだ引きずってきたもんだが、58才のいまようやく呪いが解けた。


まあいまも世間のひとたちは私のそばに寄ってこないけど、それはべつに嫌われているからではないとわかってきた。

そうではなく、私が宇宙人だから地球の方々は遠巻きに観察しているのである。そして意外にも、地球人の一部は宇宙人をめずらしがって興味を持つヒトもいるらしいと判明した。地球人もさまざまだからね。ありきたりでないものを求めるヒトもいるんだよね。

たぶんそういう地球人たちが、このブログの読者さんなんだろう。

みなさん、ありがとう。
みなさんのおかげで、「私は嫌われているんじゃない」とこれからは信じることにしようと思います。

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