昨日の記事「ピアノレッスン第98回 |「どうしてですか?」と先生に尋ねられても、困るんです(いや、困ってない)」で、
まるで、私がほんとうに「スイスイ弾けるようになったか」のように、書いてしまったが、
いや、それはあくまでも「本人の過去」と比べただけのハナシね。
「一般的な基準」で「スイスイ」なんてのには、ほど遠い。
ただ、私の「過去」があまりにも「ずっと『もやあーっ』としていた」(先生談)から、
その「もやあーっ」と「いま」を比較してみたら、
まあ、いまがちょびっと「スイスイ」に見えるというわけで。
つまり、これまではずっと「ママチャリちんたら漕いでいた」みたいだったのが、
ようやく「原チャリ」になりました、程度なわけで。
原チャリになれば、少なくともショボい坂道でも、とりあえず登れる。上がっていく。
でも、ママチャリだったら必死で漕いでも、そのうち力尽きて、しまいに降りて、チャリ押しながら歩かないかん。
しかし、ほんまは「高速道路」を走るんでっせ?
そりゃ、曲によって「ふさわしいテンポ」はマチマチだろうけど、
たとえば、ソナタの第1楽章とかなら、どこかしら「この部分は高速ね」みたいなところが出てくる。
そうすると、やっぱり原チャリは高速に入れなくて、ずっと下道でつっかえつっかえ、いちいち信号にひっかかって止まります、になっちゃう。
だーかーらー、「排気量」上げたいなあって思っていて。
「基礎的なテクニック」という「排気量」をアップしたいなあって。
いま、やっと50cc原チャリなのを、なんとかせめて660cc軽トラにしたいなあって。
そうなったら、いちおう「高速」入れるもんね。
じゃあ、その「基礎的なテクニック」というのは、なんだろうか?
ええと、ここから先は、ほんま「初心者のとりあえずのたわごと」ってことで、よろしくね。
1.まずは「弾きかた」がもっとも大切だと思う。「奏法」ね。
・最小限の力で → うつくしい音色を出す。
・最適なラインで → 鍵盤上を移動する。
・そういう「弾きかた」であれば → 同時にうつくしい所作となり、「音楽と動き」が調和して、よりいっそう作品の魅力が聴き手に伝わる。
・そして、さらに、手や指に負担がかからない。軽々と弾けるようになる。
2.「拍子感」も重要。
あのー、「拍子感」とか「リズム感」って、音楽の「土台」みたいなものに思える。
適切な拍子が、盤石で「一定」していて、かつ「前へ前へ進む推進力」を持っていると、
聴き手が、その作品の世界にぐっと入り込めるような気がする。
逆に、ルールにはずれた拍子、たとえば弱拍の音をドッシンとかやると、不整脈かよっ?!になる。
推進力がないと、やっぱり停滞して、音楽が流れなくて、まるで沼みたいによどんでしまう。
3.その曲が、いちばん魅力的に聴こえるテンポで弾けること。
また高速のハナシになるけど、やっぱり高速を50キロで走っていたら、周りぜんぶのクルマが「ガマン」しないといけない。
それは、「ごめんね」で済むときと済まないときがある。
ガラガラの田舎道を、好き勝手にタラタラ走るのはかまわないけど。
しかし、発表会とかは「高速道路」だと思う。
聞きに来るひとたちは、「ガマン」したくて来ているわけじゃない。
いまのところ、この3つかなあ。
この3つをマスターするために、ハノンとツェルニーをやるんだと思っている。
てか、こういうのをやっと理解できてきたから、
ちょっと「スイスイ」になってきたんじゃないかな。
でもまあ、まだ時速30キロですな。
ぶひぶひ。
高速はムリっすよ。
ぶひ。