几帳面な親に育てられたのに、片付けられない私
私は、汚部屋に住んでいる。
実家に住んでいたころから、自室に汚部屋を形成していた。
意外なことだが、ウチの親は、たいそう几帳面だった。
父ちゃんも母ちゃんも、自分の持ち物は、きちんと片付けていた。
いちど出したモノは、必ず元の位置に戻す。
外出予定があるときは、前夜に、必要なモノを準備して、カバンに収める。
天気予報を確認し、それに応じて、折りたたみ傘や長傘を、玄関に置いておく。
着ていく服も取り出して、所定のフックにぶら下げておく。
父にいたっては、外出の用事ごとに、「持参物チェックリスト」を作成しており、それを手にしながら、持ち出すものを確認していた。
当日の朝に、あたふた準備をしている親なんて、いちども見たことない。
外から帰ったら、ただちに、カバンからモノを出して、所定の位置に片付ける。
ただし、ふたりとも「モノを捨てる習慣」はなかったので、しまい込んでいるモノは、大量にあった。
かように几帳面な両親に育てられたのに、私は、なんにも片付けることができない。
どこへ引っ越しても、すぐさま汚部屋がデキあがってしまう。
前回、私の「大型外出」は、去年12月の「カウンセラー養成講座」(ビリーフリセット・リーダーズ講座)だ。
その講座から帰ってきて、大型リュックを放り出したまんま、あれあれ、もうじき1年たつの?
いったい、中になにが入っているんだろう?
案外、パンツとか靴下とか、熟成が進んでいるのかもしれない。
ちなみに、親から「片付けなさい」と叱られたことは、ほぼない。
いちどだけかな?
汚いな。
なんとかせえ。
と、ブツブツ言われたことがある。
ほんま、それだけ。
両親は、よく怒って、子どもに暴力をふるっていたが、それは、「親の地雷」が爆発したときだけだった。
いまにして思うと、親自身が「自分の過去のなにか」(=地雷)に、ムシャクシャして、それを子どもに、八つ当たりしているだけだった。
で、ふたりとも、「モノをきちんとしておくこと」は、べつに地雷でもなんでもない。
「持って生まれた志向」にすぎない。
たまたま、ふたりとも「きちんとしたい」だけで、めいめい「きちんとしていて」、それを子どもに押し付けることは、まったくなかった。
だから、私はのびのびと、汚部屋ライフを満喫してきたのだ。
どうして、アタマのなかが騒がしいのだろう?
私自身は、ずーっと汚部屋暮らしでも、あんまり困ることがなかった。
まあ、「必要なモノが、すぐに出てこない」という不便さは、ちょっとあるかな?
けれども、「もっと困っていること」があった。
それは、「アタマのなかが、いつもワーッと騒がしい」ことだ。
なんか、いつもノイズに悩まされている。
なんか、いつもかき回されて、泥水が濁るかのよう。
そういう「アタマの騒がしさ」に、困っていたのだ。
すると、どうも「汚部屋」が原因で、アタマが騒がしいのかもしれないと、思いいたった。
部屋の中がぐしゃぐしゃだと、気が散って集中できない
「筆子ジャーナル」というブログがある。
シニアミニマリストの筆子さん(60代主婦ブロガー)が書かれているブログで、片付けについて、とても勉強になる、すごいブログだ。
▲この記事を読んで、こう思った。
ああ、そうか!
それで、私はいつも、アタマがぶわあっと、散漫なのかもしれない。
いつも、かき回されているのかもしれない。
金子由紀子さんは、著書「引き算する暮らし」で、モノを子犬だと思って家に招き入れましょう、と書いていました。
モノは本物の子犬ほどではないにせよ、1度家に入れたら、世話をしなければならない対象だからです。
そして、その世話を怠ると、モノは部屋に散らかり、私たちの精神によくない影響を与えてしまいます。
子犬はうるさいですが、人間の言葉をしゃべりません。
子供は言葉をしゃべるから、私たちの脳に強烈なメッセージを送ってきます。「ママなんて大っ嫌い」とか。
ガラクタは家の中で、これをやっているのではないでしょうか。
出典 集中できないのはぐしゃぐしゃの部屋にいるから。ガラクタは脳にも悪影響を与えている│筆子ジャーナル
う~ん、たしかに「モノは、なにか『言っている』」よねえ。
しかも、けっこう「責めてくる」んだよねえ。
「モノ」はメッセージを出している
どんな「モノ」であっても、その「モノ」が、いま私の部屋にあるということは、「私が、そのモノを、自分の意思で持ってきた」のだ。
「モノ」が、勝手に歩いてきて、部屋に居座っているわけじゃない。
なので、どんな「モノ」でも、さいしょは私から「来てちょーだい」と、招き入れたモノなんだよね。
けれども、そういう「モノたち」を、ずっとほったらかしにしている。
すると、モノは騒ぐんだよな。
さいしょと約束が、ちがうじゃねーかっ?!
なんで、ほうってるんだよう?
そっかー、そういうことなんだなあ。
だから、どうも「責められている」気もちになるんだよね。
それに、「まちがえて、招いてしまったモノ」とか、ほんとは追い出したいのに、そのまま居候させちゃってる。
ってなことが、腑に落ちた。
じゃあ、すぐに「1000個捨てチャレンジ」をはじめよう!