また、アタマが「ぶわぁ~」で、文が書けない。
書きたいな、と思うことはある。
でも、ソレ、その、いきなり「ぎょーさん押し寄せてきたソレ」を、えーっ?! イチから説明すんの、カンベンしてくれようって。
ああ、しんどいな。
なんか、ついうっかり、おもしろいモンが見つかっちゃって、「ぶわぁ~」なんだよ。
そういうの、思い返すと、ぜんぶネット経由で来ているよね。
現実の生活で、そこまで「強烈に魅力的なモノ」って、まず出会えない。
ほんと、過去に、リアル経由で出会えた試しがない。
とくに、ヒト全滅。
学校も職場も、これ、みごとにゼロだねえ。
草一本、生えてないよ。
結局、「たまたまネットで見つけたひとたち、モノ」ばかりに助けられている。
そだね。
いま、気づいたけど、私は「ネットのおかげで」だんだんしあわせになれている。
今日、うっかりネットで出会ったヒトは、夏目漱石だ。
会って、数時間で、「ぶわぁ~」ってなっちゃった。
あのう、でも、本じゃなくて朗読ね。
アマゾンの「オーディブル│オーディオブック」で、2か月無料キャンペーンに入ったから、つい。
全14作品│再生時間130時間46分
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でも、2か月無料キャンペーンで会員になったら、月に1個「コイン」がもらえる。
さらに、オーディブルは、無料キャンペーン中に退会したあとでも、そのタイトルをずっと聴ける。
で、夏目漱石名作集。
吾輩は猫である/倫敦塔/坊ちゃん/草枕/虞美人草/夢十夜/三四郎/それから/門/行人/私の個人主義/こころ/道草/明暗
これ、ぜんぶ無料だなんて。
それで、「吾輩は猫である」をちょっと聞いてみたら……
なんだ、これっ?! おもしろすぎるわっ!
なに、この自虐ネタ満載はっ?!
もうね、ほとほと感心したわ。
いやもう、YouTube並みにおもしろいのよ、マジで。
3分に1度は、爆笑して、後戻りしてまた聞いて、笑うとか。
私、夏目漱石なんて、読んだ覚えないんだけどね。
だって、文豪なんでしょ?
ものすごく取っ付き悪くて、ぜんぜん読んだことなかった。
なのに、笑えてしゃーないのよ。
100年以上も前に書かれたのに、いや、ほんと長く読み継がれているって、やっぱりそれだけのことはあるわ。
でも、「吾輩は猫である」は、う~ん、こんなに笑えるから、ずっと人気があるって、あまりに意外過ぎた。
しかも、夏目漱石の処女作なんだよねえ。
もう、夏目漱石に興味津々で、まあ、それも検索すれば、すぐにいろんなことがわかるし。
たぶん、どういう文章でも書けるから、さいしょの一作を、ここまで「だれが読んでもおもしろく書ける」んだなあ。
私がツボッたのは、自虐ネタだね。
もう、ユーチューバー並みに、自分を落としてるから、そこが笑えてたまらん。
こういう「笑いのツボ」って、普遍的なんだなあ。
あと、ナレーターがものすごくうまくてびっくり!
べらんめえ口調とか、名人芸だよ。なんべんも聴いちゃう。
ピアノだったら、ちょうど聞かせどころをバーッとあざやかに弾いてるみたいな感じ。
ただ、つくづく朗読も、楽器の演奏とおなじでタイヘンだろうなあって思った。
苦労のしかたが、似てるんじゃない?
その作品を活かすために、どう読むか?
だから、勉強にもなるねえ。
タダの棒読みと、プロのナレーターの違いって、楽器といっしょ。
で、オーディブルは、聴いてるだけでいいからラクだな。
本だったらぜったい読めない。買っても挫折する。
「吾輩は猫である」も、読んでいないはず。
だのに、寒月君が、しいたけ食って前歯が欠けた話は、ああ、どういうわけか、思い出したよ!
読んだのか? それとも、だれかから聞いたのか?
「しいたけ食って前歯が欠けた」って、そりゃ寒月君しか思い当たらない。
そしたら、その寒月君は、ヴァイオリンを弾くという。
もうぜんぶ聴かずにはおられん。
ああ、でも発表会が先だな。